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12月14日放送分

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   2025/12/15

50/50 Hearty Party!!

本日のゲストは、高山活版社の社長、高山英一郎さん。

創業115年の高山活版社さんは、
もちろんその名の通り、活版印刷をしていました。
ですが、時代の流れとともに活版印刷は廃れ、現在はオフセット印刷が主流。
高山さんの会社からも、活版印刷機は、なくなりました。

ところが不思議なことに、10年ほど前から、
活版印刷の問い合わせがちょこちょこと入るようになったのです。
(活版印刷は、16世紀、天正遣欧少年使節団がヨーロッパから持ち帰った技術で、文字を押し込んだ凹凸の手触りが特徴です)

ちょっとその前に、
社名についてのエピソードをご紹介いたしましょう。
「髙山活版社」
お名前に“活版”が入っていますが、既述の通り、50~60年前から活版印刷はやめています。

IMG_7444

英一郎さんはお若い頃、社名を変えたいと、当時の社長のお父様に上申したことがありました。
活版印刷もしていないし、社名をカタカナに変える会社も多く、現代風に生まれ変わらせたいと考えたのです。

その時にお父様が、
「自分も若い頃に、そんな風に考えたことがある。だけどこのままにしといてよかったと、やがてわかるよ」

この予言。
46歳になった英一郎さんには、よくわかります。
創業以来の大切な社名を、今後も絶対に守り抜くと誓う英一郎さんです。

さて、さて、
活版印刷の問い合わせのくだりにもどりましょう。

活版印刷の問い合わせは、もちろん社名に「活版」が入っているからやってきました。
ですが当時は、お断りするしかありませんでした。じくじたる思いでした。
なのですが、
不思議なことに、活版印刷の問い合わせが少なからず増えてくるんです。
探ってみると、ニューヨークで活版印刷を使ったアート作品の発表があったとかで、デザイナーなど、感度の高い人たちのアンテナにひっかかっていたのです。

ならば…!
英一郎さんは、活版印刷の復活を決意。
手放した機械など、あちこち探して買い戻し、徐々に整えていきました。
ありがたいことに、会社には活版印刷の知識を持った社員が残っていました。

そうやって丁寧に整備を重ね、高山活版社の活版印刷は再び日の目を見、静かながらも、支持を広げているのです。

社名、変えなくてよかったですね!

さてさてさて!
髙山活版社さんは、活版印刷だけの会社では、もちろんありません
現在は、特殊な箱づくりにも取り組んでいます。
それは、imprintインプリント(アイムプリントとも読める)という名前で
実は先日、活版印刷機のふるさと、ドイツでのローンチを終えたばかり。
かっこええ…
来年早々から、東京、大阪、福岡でのポップアップ展開が決まっています。

髙山活版社さんの情報は、

https://www.instagram.com/takayamaprinting

などからピックアップしてくださいね。

英一郎さんのリクエスト曲は、岡崎体育「深夜高速」

髙山英一郎さん、ご出演ありがとうございました。
大分市の産業のひとつとして
さらなる飛躍を期待しております!

活版印刷って手触りが大好きなんです。
髙山さんのお名刺を
いつまでもなでなでしているミチコでした。

それではまた来週!

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