1966年、TVドラマとしてスタートした「スター・トレック」は、6本のTVシリーズと13本の映画でファンを熱狂させてから、今年で50年の節目をむかえた。
その誕生50周年の記念映画として「ワイルド・スピード」シリーズでダイナミックな演出を見せたジャスティン・リン監督を起用して、新たな展開による新シリーズ幕開けの作品がこの「スター・トレック/ビヨンド」である。
23世紀。宇宙船エンター・プライズ号は、宇宙深奥の未知の領域の探査という任務についていたが、若き船長であるカークは行けども行けども尽きる事のない宇宙の広大さに疲れていた。そんな折、惑星連邦の果てにある宇宙基地ヨークタウンに食料補給のために立ち寄った時、連邦がまだ把握していなかった異星人女性の乗る救命ポッドが緊急着陸する。未知の危険な星雲に向こうで坐礁した仲間を助けて欲しいという要請で、急遽エンター・プライズ号に救助の命令が下る。まだ連邦の誰も立ち入った事のない宙域で、カーク船長以下クルーの連中たちの目の前に現れたのはアルタミッドという青く輝く惑星だった。だが突如、正体不明の宇宙船が現れエンター・プライズ号に襲いかかってきた。それはアルタミッドに拠点を置くクラールをボスとする謎の集団であり、クラールはある事情から惑星連邦政府に深い憎しみを持っていたのだ。
そしてクラールたちの技術は侮りがたいものがあり、エンター・プライズ号はアルタミッドに墜落してしまう。それぞれの救命ポッドに乗りアルタミッドに着陸したもののスポックは重傷を負い、医療主任マッコイの応急治療でからくも助かる。機関主任スコットは謎の異星人ジェイラに救われ行動を共にする。しかしその他のクルーは、クラールに捕まってしまう。カークは必至で生き残ったクルーを助けるため奮闘するが圧倒的に不利な状況となる。さあ、カークはそれぞれバラバラになったクルーたちを助けることが出来るのか…。
最大の難局を!カークを中心として団結の力で乗り切ろうとする、エンター・プライズのクルーたちの活躍を描く事を中心としているので、よりダイナミックなはげしい動的シーンの連続となり、見るぼくらにとって視覚的に少し疲れさせる内容となっていた。
ぼくのチケット代は、1,800円を出したい作品でした。
星印は、2ツ半差し上げます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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