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チア☆ダン

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   2017/03/14

衛藤賢史のシネマ教室

県立福井商業高校のチアリーダー部が、2009年の全米のチアダンス選手権で優勝したというミラクル・ストーリーにインスパイアーされて作られた、青春情熱コメディ。
県立福井中央高校に入学したひかりは、中学からの同級生でサッカー部の花形選手であった孝介が望んでいる全国高校サッカーを真近で応援したいというだけの気持ちで、チア同好会に入部したが、そこにいたのはチアダンス部と改名したクラブを統率する早乙女薫子先生の鬼の形相であった。早乙女先生は本気で本場アメリカの高校生とチアダンスで勝負しようと考えていたのだ。憧れの孝介を応援したいという軽い気持ちで入ったひかりには想像できない世界の話しに呆気にとられる。先輩たちはやってられんと退部して一年生だけが残る。まったくの素人で躰が堅いひかりの取り柄は天然の可愛い笑顔のみ。経験者の彩乃をリーダーとした部員は、仲間と励まし合いながら何とか部活をつづける。だが最初の県大会で散々の出来。しかしいい仲間を得たひかりは、もう部活をやめる気はなかった。だんだん形を成してくるチアダンス部の選手たち。そして高校3年になったひかりは彩乃のサブとして選手たちを統率するまでになった。
その頃、早乙女先生の厳しい指導にたいして高校は父兄たちの抗議により廃部にすることを検討していた。そのことを聞いた彩乃やひかりたちの部員が校長に嘆願に行き、からくも部は存続する。ひかりたちは燃えた。そして全国選手権で優勝し、日本代表として全米チアダンス選手権に参加することになった。その大事な時期にひかりは練習中ケガをしてしまう。必死のリハビリでレギュラーにもどるものの生彩を失い、ひかりの顔からあの天然の愛らしい笑顔が消える。早乙女先生はひかりの気力をためすためレギュラーから外す荒療治に出る。
いよいよ、全米チアダンス選手権の幕が切って落とされた。予選7位で何とか最終選考に残ったチームに早乙女先生は新たな荒療治に出る決心をするのだが…。
この作品は根性物のドラマではなく、そこに至るまでの女子高校生の青春物として見た方がいい。淡い恋、挫折した気持ちからの復活、仲間たちの友情。それだけを楽しむ作品として見る作品だ。チアダンスがいかに過酷な練習の積み重ねがいるのか。指導教員の精神面、技術への深い知識などを描写してくれると期待して見ると少し拍子抜けしてしまうから!あくまで事実にインスパイアーされた、軽いノリの青春ドラマとして見るとガッカリしないと思う作品になっているのだ。
ぼくのチケット代は、1,800円くらいかと思う作品でした。
星印は、2ツさしあげます。

5点満点中2点 1800円

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