「ペンタゴン・ペーパーズ」で大人の知性的な社会派ドラマを演出したS・スピルバーグが、間をおかず今度は無邪気な子供感覚と化してシュールでめくるめくようなエンターテインメントなゲーム作品を発表してきた。やっぱりこの人はいくつになってもみずみずしい心の持ち主なんだと改めて思った!
舞台は現代から27年後の世界。
格差が広がり、一般庶民は荒廃した町に住み夢のない社会となっていた。そんな環境の中、人々には現実の世界から逃れられるゲームがあった。それはVR(バーチャルリアリティー)世界に導いてくれる<オアシス>ゲームだった。専用のキットを身につけ<オアシス>にログインすれば、VR世界でどんな者にも変身できヒーローになれるのだ。
ある日、<オアシス>の創設者ハリデー(マーク・ライランス)が亡くなり、その遺言が配信された。それは<オアシス>世界に隠された3つの謎を解いた者に56兆円の財産と、<オアシス>の後継者に任ずるという破天荒なものだった。世界中のガンターは熱狂しVR世界に入り込む。17才のウェイド(タイ・シェリダン)もその一人。<オアシス>世界ではパーシヴァルと名乗り一匹狼のガンターとして有名な存在のウェイドだったが、世界支配を企む企業[IOI]社もチームで参加したのを知り、ウェイドが認めるガンターのアルテミス(オリビア・クック)やダイトウ(森崎ウィン)などの4人の仲間と組む。そして、2つの謎まで解いたのだが、[IOI]社のチームがそれを阻止しようとして襲いかかってきた。さあウェイドたちは3つの謎を解けるのか?現実世界とVR世界が交差しながらの[IOI]社の熾烈な戦いの幕が切って落とされた・・・。
世界中のありとあらゆるゲーム・アニメなどの有名キャラのオンパレード!
日本が世界に誇るゲーム・アニメ・怪獣・巨大ロボも総参加してくるのだ!
オタク・ファンにとって狂喜乱舞すること間違いなしの140分。そして映画ファンにとっても子供心にもどってサービス満点のエンターテインメントな内容を満喫できる作品に仕上がっていたのだ。日本から参加した森崎ウィンの軽快な演技にも注目ですよ。彼の英語発音きれいです!
ぼくのチケット代は、2300円出してもいい作品でした。
星印は、4ッさしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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