記事 > OBSラジオ > 情熱ライブ!Voice > 衛藤賢史のシネマ教室 > ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生
2018/11/27
「ハリー・ポッター」シリーズの原作者J・K・ローリングがオリジナル脚本を担当した事で評判になった作品の第二作目だ。前作はユーモア感を表に出しすぎて軽い味の内容となってしまったが、このシリーズ二作目ではきっちりと修正した本格的なファンタジー作品となっていた。
魔法動物科学者ニュート・スキャマンダー(エディ・レッドメイン)は、アメリカで捕らえた強大な魔法使いグリンデルバルドが、USA魔法議会の厳重な拘束の手から逃れたことをロンドンで知る。グリンデルバルドと魔法学校での浅からぬ因縁をもつ恩師であるダンブルドア(ジュード・ロー)から頼まれたニュートは、口下手が原因で愛想をつかれた恋人のティナ(キャサリン・ウォーターストーン)と、普通の人間である相棒のジェイコブ(ダン・フォグラー)と共にパリに潜伏するグリンデルバルドを捕まえようとイギリスからフランスへ飛ぶ。組織に組するのが大嫌いなニュートは、ロンドンにある本部のイギリス魔法省の役人とは相性がよくないので手助けは期待できない。強大な力とカリスマ性を持つグリンデルバルドは、次第に魔法族の支持を集めその勢力を増していく。ティナの妹であり、人間であるジェイコブとの魔法族としては許されぬ恋に堕ちていたクイニー(アリソン・スドル)までもグリンデルバルドのカリスマ性に魅了され、彼の勢力に荷担しようとする。そしてその一大勢力と化した魔法族の集会に、ニュートはティナとダンと乗り込んでいくのだが・・・。
ニュートのチャーミング・ポイントである様々な奇怪な動物を愛しく操るシーンなどで観客を楽しませてくれながら、本筋では正統派ファンタジーのセオリーをきちんと踏襲する今回の作品は、ファンタジー映画のファンにとって満足できる内容となっていると思う出来となっていた。
ぼくのチケット代は、2200円出してもいい作品でした。
星印は、3ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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