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弱虫ペダル

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   2020/08/18

衛藤賢史のシネマ教室

自転車競技部の高校生たちの友情と活躍をコミカルに描いた、渡辺航の人気コミックはアニメや舞台化され好評を博した、これはその実写版として映画化されたものである。

千葉県立総北高校に入学した小野田坂道(永瀬廉)は、運動が苦手なアニメ・オタク。毎週千葉から東京の秋葉原までの40キロを電車代を節約するためママチャリで往復して好きなアニメを収集していた。そんな訳でいつの間にかすごい脚力がついているのも知らない子だった。坂道の望みはアニ研に入り、切望していた親しい友人を作ることだったが、肝心のアニ研は部員不足で休部でガックリしていた。そんな坂道がママチャリで高校までの急坂をスイスイ登る姿にびっくりしたのは、同級生の今泉(伊藤健太郎)だった。実は坂道の通う高校は、自転車競技部の名門で、特にロードレース部門はインターハイでも常に優勝を狙う部で、今泉は一年ながら有力選手として入学した生徒であり坂道のスタミナに注目したのだ。そんな事とは露知らない坂道は、今泉に親しく声をかけられたことに感動し、高校までの急斜面の道を登る競争に応じ自転車で仲間と走る楽しさを知り、自転車部に入部する。そこには秋葉原で親しく声をかけてくれた鳴子(坂東龍汰)もいたのだ。鳴子は関西から名門校の総北高校で腕を磨こうと入学したスプリンターだったのだ。おまけに入学した時に話しかけてくれた寒咲幹(橋本環奈)は、自転車部のマネージャーであり、坂道ははじめて親しい友人ができたよろこびを胸に自転車部で懸命に頑張りはじめた。ロードレースは6人の選手がおたがいに得意分野を生かしながら長距離を走る団体競争であり、キャプテンの金城(竜星涼)は長い坂を走る選手として坂道を抜擢し、スプリンターで長距離をひっぱる脚力の鳴子、オールラウンドプレイヤーの今泉をエースとして、金城たち3年が1年を守るサポーターとする布陣を発表し、他高校の選手たちを唖然とさせる1年生中心の陣容で県大会に臨んでいく。さあ新入生3人を抜擢したこの大会で総北高校はインターハイへの出場が叶うのか?その鍵を握るのは坂道の千葉・秋葉原をママチャリで往復していたスタミナだが…。

物語の半分はロードレースの練習と県予選の走りというロード・ムービー物を中心に組み立てた演出のこの作品は、若者たちの友情と信頼というテーマをベターな描写に堕とさず見るぼくらの気分をスカッとさせてくれる内容となっていたのだ!キャプテンを演じる竜星涼の小気味のいい演技は、物語の流れを締めていたのだ!

ぼくのチケット代は、2300円出してもいい作品でした。

星印は、3ッ半さしあげます。

5点満点中3.5点 2300円

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