本日のゲストは、大分県立竹工芸訓練センター・竹工芸科の寒竹愼一さんと、卒業生の宮坂美穂さんです。
先日ホルトホール大分で卒業制作の展示があり、そこでお目にかかった方々です。
寒竹さんは指導者としてご活躍なさっています。たくさんの方々が寒竹さんのもとで技術を学び、巣立っていきました。宮坂さんもまさにこれから飛び立つところ。
羽根のようにも見えるご覧の作品は、「桜流し」というお題。春ですね。
寒竹さんはどんなカリキュラムで指導をなさっているのですか?
「まずは道具の使い方、刃物の使い方からです。竹を割ったり剥いだり、繰り返し練習します。技術は反復練習で身につきます。そこから課題を出して、実際に作っていく。2年めは、オリジナル作品に取り組みます」。
訓練は2年間です。
宮坂さんは熊本のご出身です。洋服が好きで、高校卒業後は服飾の仕事に就きました。ニッターと呼ばれる、編み物が専門のお仕事でした。そのニットは、量産品ではなく、パリコレクションや東京コレクションでモデルさんが着用する一点ものでした。作るために考えることは都度、ちがいます。そうした経験や知識、技術を、その後、アパレルのデザイナーとして生かしました。トップランナーでした。
しかし、流行を追う日々に疲れ、拘束時間が長いことから体を壊し…。宮坂さんは、制作の現場から離れようと決心しました。
それからしばらく、ものづくりからは、遠ざかったんです。
だけど、時間が経つにつれ、やはりものづくりがしたいと願うようになります。本当にものづくりが好きなんです。
「作ることで食べていきたい。喜んでもらいたい。1から10まで責任をもって、ものを作り、顔の見える仕事がしたい。そう思っていたら、竹工芸にいきついたんです」。
卒業作品として展示なさったのは、猫のベッド。
火鉢のようなまぁるい形状の、下に入り口があり猫が入れ、上はニットを張ったハンモックがあり、猫が乗っかれる。
宮坂さんのおたくの2匹の猫ちゃんは、仲良く、この猫ベッドをシェアしているそうです。
技術の習得に時間がかかり、YDK←やればできる子!と訓練校で呼ばれたことも。
女性ならではのやさしい視点で、これからもどうぞ作品を作り続けてくださいね。
アクセサリーも素敵です。
猫好きの宮坂さんからのリクエストは、原マスミ「猫へ」
本日のゲスト、寒竹愼一さんと、宮坂美穂さん、ご出演ありがとうございました。
それではまた来週。お相手はミチコでした。
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