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【後藤 秀樹】 心癒される名曲・名演

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   2016/06/08

だいぎんサタデイコンサート

後藤さんのコンサートが行われた5月はピアノと縁の深い月なんです。まず、ピアノの発明者バルトロメオ・クリストフォリは5月生まれです。クリストフォリはピアノのご先祖にあたるチェンバロを作る職人だったのですが、チェンバロは音の強弱をつけるのが難かしかったので「何とかしよう!」と弦をツメではじく方式からハンマーで叩く仕組みを思いつきピアノを誕生させました。1709年のことです。次にピアノを始めたときに手にすることも多い「バイエル教本」。著者フェルディナント・バイエルが亡くなったのも5月なんです。バイエル教本は明治時代に政府の音楽教育機関がピアノの教本として取り入れてから日本で広まるようになりました。当時輸入した75冊中、実に20冊がバイエルだったそうです。そしてジムノペディやジュ・トゥ・ヴで知られるサティも5月生まれ。重なる月は重なるものですね。大分県にとっては世界最高峰のピアニスト、マルタ・アルゲリッチさんが総監督を務める別府アルゲリッチ音楽祭も5月。今年も素晴らしい演奏を聴かせてくれました。また来年が楽しみですね。
 
試聴はベートーヴェン作曲ピアノソナタ第8番「悲愴」から第2楽章です。様々な歌手が歌詞をつけて歌っているのも悲愴の美しいメロディーがなせる業でしょうね。

【後藤 秀樹】 心癒される名曲・名演
放送日 (2016/6/11,6/18)
出演者 後藤秀樹(ごとう・ひでき / ピアノ)
写真 【後藤 秀樹】 心癒される名曲・名演
プロフィール 後藤さんは4歳からピアノを始められました。ピアノを伊藤律子(いとう・りつこ)さん、田中星治(たなか・せいじ)さんに、室内楽を良永季美枝(よしなが・きみえ)さんに師事。大分県立芸術文化短期大学卒業、および専攻科を修了されました。第4回別府アルゲリッチ音楽祭 県出身若手演奏家コンサートに出演。現在、大分県立芸術緑丘高校の非常勤講師を務めながら、演奏活動ではピアノソロのほか、伴奏やピアノトリオ、デュオ、ヴォーカルアンサンブルのピアニストなど室内楽でも活躍していらっしゃいます。一昨年6月にはビーコンプラザでの別府市民交響楽団 第21回定期演奏会でグリーグのピアノ協奏曲を共演し、大好評を博しました。
演奏曲目 (6月11日)
「無言歌集」よりベニスの舟歌
作曲:メンデルスゾーン
「白鳥の歌」よりセレナーデ
作曲:シューベルト
「子供の情景」よりトロイメライ
作曲:シューマン
(6月18日)
ピアノソナタ第8番「悲愴」より第2楽章
作曲:ベートーヴェン
「ベルガマスク組曲」より月の光
作曲:ドビュッシー

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