視聴者も犯人あてにSNSなどで参加し、ブレークしたTV人気番組の映画版です。今回は、主人公の<年の差夫婦>の菜奈(原田知世)と翔太(田中圭)が待望の結婚パーティーを、豪華なクルーズ船で挙げるのに、馴染みのマンション住民を招待した船上で起こる殺人事件の犯人捜しを解明する内容となっています。
菜奈と翔太は、マンションに引っ越ししてからの2年後、ようやく結婚式を挙げる事になった。チョー愛する菜奈のため思い込んだら一直線の翔太は豪華なクルーズ船での結婚パーティーを、マンションの住人を招待して開催しようと張り切っている。豪華なクルーズに浮かれた住人たちとの十人十色の大騒ぎのパーティーの最中、またしても殺人事件が発生する。急遽乗り込んだ警察は、逃げ場のないクルーズ船内に犯人がいると確信して捜査を開始する。その中でも取分け厳しい神谷刑事(浅香航太)の追求の目は、祥太をはじめマンションの住人に向いてくる。疑心暗鬼に陥った住人たちのお互いのアラ探しがはじまる中、一直線型の翔太の主催者としての意地をかけての犯人捜しがはじまる。しかし、そんな翔太をあざ笑うかのように次々と起こる連続殺人事件に呆然とする翔太と菜奈。神谷刑事が怪しむマンション住人の中に犯人がいるのか?それとも部外者の犯行なのか?そこには、思わぬ複雑な殺意が交錯していたのを誰も予想できなかったのだ…!
誰も逃げ場のないクルーズ船内で発生した連続殺人事件の犯人捜しを紐解くこの作品は、多数の登場人物を散りばめ、その全員が怪しいという設定であり、見ているだけで頭が混んがらがる内容となっていた。その怪しげな登場人物たちを仕分けしていく緻密な構成が足らないので、どうも出たとこ勝負の感じが否めない作品になっていたのだ。
ぼくのチケット代は、1800円出したい作品でした。
星印は、2ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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