アガサ・クリスティーのポアロ・シリーズ「ナイルに死す」の映画化作品です。ナイル川をクルーズする豪華客船上での密室殺人事件の物語となっています。僕はこの原作を読んでいなかったので興味深く見ました。
エジプトを旅行するポアロ(ケネス・ブラナー)の前に、友人の恋人を奪った大富豪女性のリネット(ガル・ギャドット)から護衛を依頼された。豪華な結婚式を企画したリネットだったが、恋人を奪われたジャクリーヌ(エマ・マッキー)が現れ、増悪の目つきで眺められたリネットは報復を恐れ、挙式パーティーを急遽ナイル川豪華クルーズ船に変更する。だがそれも空しくリネットは密室状態の部屋で殺害されてしまう。容疑者は状況からして、彼女の結婚式を祝うために乗船した乗客全員と、招かれないのに乗ってきたジャクリーヌ。ポアロは“灰色の脳細胞”を駆使して事件の真相に迫っていくも、又もや船内で殺人事件が起こる。ポアロは、この難事件を冴える頭脳で解決できるのか・・・。
一次大戦の戦闘シーンからはじまるこの作品は、このシーンは一見無駄な描写と思われがちだが、ラストで納得できるので楽しみにしてください!作品はひさしぶりに豪華絢爛な娯楽大作の味を存分に楽しませてくれる描写になっていました。特に登場する男女たちの豪華な衣装は目の保養になるし、エジプト文明の遺跡やナイル川周辺の撮影の素晴らしさに心から堪能させてくれるのです!!アガサ・クリスティー大好きファンのみならず、大画面の映画に酔いたいと思う映画ファンの望みを叶えてくれるゴージャスな描写での内容を満喫できる作品となっていたのです。これぞ映画!と思う作品が減った昨今、お勧めできる映画なのです。
ぼくのチケット代は、2400円出したい作品でした。
星印は、4ッさしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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