『シン・ゴジラ』は、従来の『ゴジラ』シリーズを一新させる画期的な作品であった。その作品を企画した庵野秀明と樋口真嗣のコンビが、ふたたび取り組んだ<シン>シリーズの2作目です。今回は「ゴジラ」ではなくタイトル通り「ウルトラマン」が登場する作品なのです。
舞台は現代の日本。なぜかしら、日本にのみ「カイジュウ」と呼ばれる謎の巨大生物が次々と現れ、日本政府は防災庁に対策本部を立ち上げ、各省庁や学者からスペシャリストを派遣して『特別対策室専従班』を設立した。リーダーは防衛省の防衛対策官の田村君男(西島秀俊)、警察庁の作戦立案担当官の神永新二(斎藤工)、文部省の汎用生物学者の船縁由美(早見あかり)、大学で非粒子物理学者の滝明久(有岡大貴)の精鋭たちだった。日々出現する「カイジュウ」の対策に追われるメンバーたちの前に、突然大気圏外から銀色の巨人が出現してカイジュウと戦う謎の出来事が発生した。そして、謎の巨人対策のため公安調査庁から分析官の浅見弘子(長澤まさみ)が派遣され作戦立案の神永とそのなぞの解明にあたることになるが・・・。
『シン・ゴジラ』では、日本の省庁の縦割り行政の非常時における欠陥を、ゴジラの出現に並行して描いていく過程が新鮮だったが、この『シン・ウルトラマン』では各省庁の協力を描きながら、ウルトラマンとは何者か?を解明していくのだ!詳しく内容を書けば、ネタバレする恐れがあるので、見て結末を確認してください。『シン・ゴジラ』よりもクセの強い作品となっていることだけは知らせておきます。それを是とするか否とするかは、見るアナタ次第です。長澤まさみのサービス精神満点の演技は、この作品に面白い華を添えていますよ!
ぼくのチケット代は、2100円出してもいい作品でした。
星印は、3ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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