子どもたちに人気の【おばけずかん】を、【鎌倉ものがたり】などの可愛い妖怪を登場させる作品を得意とする山崎貴監督が、実写映画化したものです。
小学校上級生の一樹(城桧吏)と太一(柴崎楓雅)とサニー宗佑(サニーマックレンドン)のわんぱく三人組は、どうしてもかなえたい願いのために、『おばけずかん』という本を探して、あやしい店主(神木隆之介)が経営する古本屋でその図鑑を手に入れたものの、その古本屋を出ると、なんとそこには町の人が一人もいない知らない世界が広がっていたのだ。不本意にも三人組の願いに巻き込まれた、学校に赴任したばかりの臨時教師の瑤子(新垣結衣)と、ずっと欠席していた同級生の女の子・みなと(吉村文香)も何故かそこにいて、皆で協力して図鑑の秘密を知る≪図鑑坊≫という可愛い妖怪の助けを借りながら、『おばけずかん』が指示する奇怪なグロ可愛い妖怪おばけたちと、皆とおたがい知恵を出し合いながら命がけの試練に挑むが・・・。
なぜ?一樹と太一とサニー宗佑のわんぱく三人組が、危険を冒してどうしてもかなえたい願いを『おばけずかん』に託したのかという秘密は最後まで伏せながら、それぞれ得意技を持つ妖怪おばけたちと渡り合う戦いをコミカルに描いていくこの作品は、ほぼ全編VFX特撮を駆使して、この絵本が大好きな子どもたちに『動く絵本』として喜ばせることを、目的にして作られていた内容になっている。そのため、できる限り緻密な描写は避け、絵本のような漫画チックな描写に終始するような配慮が随所に見られる作品となっていたのです。
ぼくのチケット代は、1900円出してもいい作品でした。
星印は、2ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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