【聖☆おにいさん】のマンガで人気の中村光の同名マンガを、コメディ映画で定評がある福田雄一監督が映画化した作品です。
母と二人暮らしの何事も真面目である日野三春(吉沢亮)は、大学受験も就職活動も失敗し、おまけに恋人もいないトホホの若者である。世間がクリスマスシーズンでわく時期にもブラックなコンビニでバイトしていた。相方のチャラ男の田中カイザー(中川大志)からもナメられ、コンビニの上司(佐藤二朗)から叱られながら日夜真面目に働いている。クリスマスも間近のある日、三春は突如黒いサンタ服を着たクネヒト(VO 玉木宏)という謎の男から誘拐された。目覚めると、そこは北極でクリスマスを裏で経営するブラック企業で、ワルい子にはガッカリするプレゼントを贈るブラックサンタの会社に、三春は強制的に正社員として採用されたのだ。クネヒトから三春の同僚として紹介されたのは、天才的なハッキング能力を持つ北条志乃(橋本環奈)や、笑わないイケメン料理長・古平鉄平(渡邊圭祐)や、何と!コンビニの同僚だったチャラ男のカイザーも混じっていたのだ。コンビニなど問題にならない激務の<サンタクロースハウス>と呼ばれるブラックな会社に反抗する三春だったが、その裏にはある事情があり、それを知った三春は仲間の志乃・鉄平・カイザーと、世界中の子どもたちにクリスマスプレゼントを届けるために頑張りはじめるが・・・。
赤いサンタは死んだ!?をキーにして展開される、このハチャメチャなナンセンスコメディは、ストーリーの流れがとりとめのない様相を呈しながら進められていくので、笑うに笑えない作品になっていたのだ。吉沢亮のボケの演技や、橋本環奈は顔面演技で頑張っていたが、<映画>からの見る人々へのクリスマスプレゼントには残念ながらならなかったようだ。
ぼくのチケット代は、1700円出してもいい作品でした。
星印は、2ッさしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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