<事実に基づく話>とクレジットに表示されるが、「ほんまかいな」と大阪弁で言いたくなるような、破天荒で楽しく感動する作品なのです。競馬が好きな方には(もちろん競馬に関心のない方にも)是非とも!お勧めしたい、超楽しい内容となっているのです!!
イギリス・ウェールズにある、閑古鳥が鳴くような谷あいの小さな村。この村の住人である中年の主婦・ジャン(トニ・コレット)は、関節痛の夫と二人暮らしをしながら、スーパーマーケットのパートと親の介護だけの“何もない人生”を送っている。昔は鳩レースや犬の調教などしていた動物好きだったが、今はそれもしていない。そんなジャンが、バーで馬主経験のあるハワードの話から安い値段の雌競走馬を買い、生まれる仔馬を競走馬に育てることを思いつき、村に住む有志を募って、週10ポンド出し合って共同で馬主になる組合を作ることを思いつく。そして彼らの夢と希望を乗せ、生まれた仔馬に『ドリームアライアンス(夢の同盟)』と名付け、ハワードが知る?専門調教所で強引に訓練してもらう。若馬となった『ドリーム』は、村人たちの願いが叶い、初めてのレースで4着になり、いくばくかの配当金を獲得し組合の仲間を喜ばせる。『草原からやってきた馬』と呼称され『ドリーム』は、予想外の強さで草競馬での入賞を重ね、本格的な競馬に出走することになる。ジャンや、『ドリーム』の世話で元気になったジャンの夫や、組合に加わったハワード、村の組合員たちが固唾を飲みながら見守る中・・・。
欲しいのは金だけでなく、さびれた村の人々に心に生まれた夢と誇りの【胸の高鳴り(ホウイル=ウェールズ語)】の人生の逆転劇を描くこの作品は、痛快無比であり、見る人の心までを奮い立たせる快作となっていたのです!新しい年に夢と希望と勇気を与える映画として、お勧めしたい気持ちの晴れる作品でした。
ぼくのチケット代は、2500円出してもいい作品でした。
星印は、4ッ半さしあげます.
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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