「No Stage No Life!」ステージナビゲーター★飯田裕美です。
3月27日の放送もお聴きくださり、ありがとうございました(^^♪
今回は、ミュージカル専門誌「ミュージカル」が発表した「2023年ミュージカル・ベスト10」の話題をお届けしました。
*雑誌「ミュージカル」:創刊は1983年で現在第390号。 創刊から40年を超え愛されている専門誌。
前回ご紹介した「ステージ10」のランキングは、私たち一般の観劇者の投票によって決まるランキングが特徴でしたが、雑誌「ミュージカル」のランキングは、名だたる評論家・ジャーナリストで構成された審査団21名のより選出されます。
各審査員の点数票やコメントも掲載されています。
賛辞も酷評も実にシビアで、読んでいてゾッとするようなコメントもあったりします。
ミュージカル界の発展のために審査員の皆さまが、厳しく審査している様子が窺えるランキングです。
雑誌「ミュージカル」第390号(2024年3・4月号)
部門は、「作品ベスト10」、「再演賞」、「演出家賞」、「男優ベスト10」、「女優ベスト10」の計5部門です。
●「再演賞」は「ラ・マンチャの男」でした。
日本初演は1969年。公演回数は1324回。主演の松本白鸚さんは、初演時の市川染五郎から松本幸四郎の名を経て、傘寿を迎えてのファイナルステージとなりました。実はこの作品、ファイナルをうたっていた公演がコロナ禍で中止となり、幻のファイナルステージと言われ、ミュージカルファンからはどうか復活をしてほしいという声が多くあった作品でした。今年上演が叶い、松本白鸚さんは無事にファイナルステージを飾ることができました。
●「演出家賞」は藤田俊太郎さんでした。
対象作品は、「ラグタイム」と「東京ローズ」でした。 藤田俊太郎さんは、蜷川幸雄さんが率いる「ニナガワスタジオ」に俳優として所属後、演出助手として、蜷川さんのもとで研鑽を積まれた方です。
●「作品ベスト10」ランキング5位~
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5位「太平洋序曲」、4位「スクール オブ ロック」、3位「ドリーム ガールズ」、2位「ムーランルージュ・ザ・ミュージカル」、1位は「ラグタイム」でした。ラグタイムは審査員21名中13名が9点以上をつけるという圧倒的な力での1位となりました。
日生劇場名物のリスちゃんは、その時公演されている人物のお洋服を着て観客をお出迎えします。
●「女優ベスト10」ランキング5位~
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5位:安蘭けいさん、4位:真彩希帆さん、3位:礼真琴さん、2位:濱田めぐみさん、1位:望海風斗さんという結果でした。濱田めぐみさんは劇団四季出身、礼真琴さんは、現役の宝塚星組トップスター、安蘭さん、真彩さん、望海さんは宝塚出身という顔ぶれの受賞となりました。
安蘭けいさんと濱田めぐみさんは、現在公演中で話題の「カム フロム アウェイ」にて共演中です。真彩さんと望海さんは、帝国劇場クロージング作品となる、「モーツアルト」と「ムーランルージュ」にそれぞれご出演予定です。
今年は、キャリアのしっかりある方々で構成されたランキングとなりました。
皆さん複数の作品にご出演で、本当に大活躍の1年だったように思います。
●「男優ベスト10」ランキング5位~
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5位:海宝直人さん、4位:石丸幹二さん、3位:柿澤勇人さん、2位:松本白鸚さん、1位:井上芳雄さんという結果でした。井上芳雄さんは4作に出演し、その内3作が日本初演という快挙を成し遂げました。
「ジキル&ハイド」でWキャストを務められた、石丸幹二さんと柿澤勇人さん揃ってのランクインも注目ですし、作品ベスト10で1位に輝いた「ラグタイム」主演の3人、井上芳雄さん・石丸幹二さん・安蘭けいさんも揃ってのランクインでした。
女優部門と比較すると新しい風を感じるランキングでしたが、傘寿を迎えた松本白鸚さんも堂々2位で層の厚さを感じることができました。
今年はどんな作品と出会うことができるのか…
今からワクワクですね!(^^)!
♪今日の曲
春「旅立ちや新しいチャレンジをされる方の応援ソングになるといいなぁ」という思いを込めて選曲しました。
ミュージカルアニーより「Tomorrow」
歌:井上芳雄
次回の放送は、4月3日(水)10:10頃からです。
ぜひお楽しみに(^^♪
ステージナビゲーター★飯田裕美
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