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「元不登校児が届ける”大人と子どもをつなぐ”ラジオ番組へ懸ける想い」

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   2024/06/06

集え!みんなの学び場!

年々増加し、2022年度の不登校の小中学生は29万9048人で過去最多となった不登校問題。


いまや不登校は社会全体で考える問題となり、不登校児に対する理解も深まりつつあるが、いまだ「不登校は甘え」という考えも根強く残っている。


そんな中、”不登校児支援”を含めた「大人と子どもが学びでつながるエンタメ教養番組」というコンセプトのラジオ番組『集え!みんなの学び場』(OBSラジオ)が、放送二年目を迎えた。


この番組を企画・制作し、パーソナリティーを務めるのは、歌手・音楽家でありながら仏像オタクニストとして本を出版し、ライターとしても日刊ゲンダイ、 SPA!などで執筆するSALLiAだ。


ーSALLiAさん自身も不登校だとお聞きしましたが、不登校児支援をする理由はやはりご自身の経験の影響ですか?


SALLiA「私はいじめや先生との関係性、親から求められる良い成績などによる自由のない生活、進学校での個人を否定する教育の仕方などによって、心身ともに疲弊し、中学生と高校生の人生で2回、不登校と引きこもりを経験しました。時代もあってか、当時はまだ地元にフリースクールもなく、不登校児やその親御さんのお話を聞く機会もなかったため、とにかく情報を得る機会がなく、孤独で不安が募る日々でした。


大人になって音楽活動を始めた後、全国のフリースクールやサポート校での講話とライブというボランティア活動をしていたのですが、それを始めた理由も、不登校という「共通の痛みを持った人の言葉」を私が不登校時代に聞きたいと思っていたからでした」


ー不登校児支援を掲げたラジオ番組は珍しいと思うのですが、ラジオで始めようと思った理由はあったのでしょうか?


SALLiA「私が不登校で引きこもりの際、唯一外と繋がる手段がラジオでした。不登校児支援を含めたラジオと言っても、「どんな人が聞いても面白いラジオ」であることは必須条件なので、不登校問題だけでなく、大人や子どもを取り巻く環境や、それに伴い起こっているさまざまな問題を取り上げ、皆さんのお悩みとも向き合いながら、トレンドや雑学、それらをまとめて「学びを得る楽しみ」とし、そこをフックにし、リスナーさんもラジオを通して気づけば”自分ごと”として考えられる、「気づきを促すエンタメ教養番組」を大枠として設定しました」


ー幅広い世代が聞くラジオだからこそ、届け方や伝え方も難しいと思いますが、特に気をつけている部分はありますか?


SALLiA「とにかく「視点」を届けることを大切にしています。私自身の考えも述べますが、私は誰かの視点を通して自分の考えが引き出されるということが結構あるので、それがラジオでもできたらという目的があります。例えばネットニュースや、テレビのニュースだと、なかなかそれを引き出すのが難しいと思いますが、心の距離が近いラジオだからこそ、それも可能になってくると感じています。大人世代は「自分の学生時代はこうだった」、子ども世代は「大人はこんな考えをしてるんだ」というように、「大人と子どもの相互理解とコミュニケーション」としても機能できたらと考えています。


へえ~と言いたくなる雑学、若者やビジネス、シニアの中で流行っているトレンドなどを紹介しているのも、大人世代と子ども世代の共通の話題のきっかけになればいいなという思いもありますね。


それもただ紹介するだけではなく、ちょっとした考察を入れて、皆さんの思考にスイッチを入れることを心がけています」


ーフリースクール・サポート校の代表や、児童発達支援や不登校児支援を行う企業の代表、ひとり親家庭や障がいのあるお子さんがいる家庭に支援を行うNPOの代表など、さまざまな専門家の方もお呼びしているそうですね。


SALLiA「いじめや、ヤングケアラー、ブラック校則、義務教育のカリキュラムの多さなど、現状の学校教育の中で考えていかなければならない点や、「子どもをどう叱って良いかわからない」「障害をもつ子どもがいる中で働けない」など、家庭の中で起こっている問題をそれぞれ専門家の方達と考えるコーナーを作っています。大人も子どもも今、”普通に生きるだけでも生きづらい”世の中で、みんなで生きやすい世の中にしていくためには、まず様々な意見が出そろうことをしなくてはならないと感じています。


自分とは違う意見にも触れることで、問題を俯瞰的にも見れると思いますし、またその過程で自分がどんな考えを持っている人間なのかを知るきっかけになると考えています。私も生きづらさ満載の人生だったのですが、色々なことが起こってくれたおかげで、「この問題をどう捉えたら、自分が生きやすくなるか?」ということをいちいち考える癖がつきました。


私の体験の中で、新たな気づきや視点を得るごとに、「自分なりの哲学」が構築されて、それが「生きやすさ」に繋がっていったので、この番組でも複合的な問題をみんなで一緒に考えていくことで、新たな気づきや視点を得て、「生きづらい世の中でも生きやすくなる自分なりの哲学」を構築するお手伝いができればと思っています」


ー最後に、皆さんにメッセージをお願いします。


SALLiA「学びや気づきを得る楽しさを、リスナーの皆さんやゲストさんを通して、私もたくさんいただいております。真面目に語ってしまったので、堅苦しい番組だと思われたかもしれませんが、実際はゆるいフリートークをお届けしていたり、気軽な感じで聞いていただけると思いますので、私と同じ時間をラジオで共に過ごしていただけると、とても嬉しいです!」


【OBSラジオ「集え!みんなの学び場」】

毎週日曜 22時30分から

番組ホームページ:https://obs-oita.co.jp/radio/program/minmana


【SALLiA】

歌って作って踊るスタイルで話題を呼び、「イデア」でUSEN1位を獲得。仏像オタクニストとして出版した「生きるのが苦しいなら」は、紀伊國屋総合ランキング3位を獲得し、ダヴィンチニュース記事ランキング3日連続1位を獲得。

日刊ゲンダイ、SPA!のライターとしても活動し、度々ヤフーニュースアクセス、コメントランキング上位の記事を執筆している。


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