1980年代のスタントマンが活躍するテレビドラマを、自身もスタント出身のデビッド・リーチ監督がリメイクした作品です。
人気絶頂のアクション俳優トム・ライダー(アーロン・テイラー=ジョンソン)のスタントマンを務めるコルト(ライアン・ゴズリング)は、撮影中に大怪我して引退を余儀なくされ、ホテルの駐車係としてのわびしい生活を送っていた。そんなコルトに映画界復帰の依頼があった。コルトの恋人だったジョディ(エミリー・ブラント)が監督に抜擢されたSF映画で、コルトにトム・ライダーのスタントマンをして欲しいという話しだった。愛したジョディのためならと、コルトは撮影現場のオーストラリアに赴くが、ジョディの態度は冷たい。実はクセ者の女性プロデューサーのゲイルが勝手に進めた話だったのだ。また、主演を務めるトム・ライダーが乱痴気騒ぎを起こして行方不明になっていた。ゲイルはトム・ライダーの事をよく知るコルトに、誰にも言わないで行方を捜して欲しいと頼む。けがの後遺症を心配するジョディと撮影現場で衝突しながらコルトは、トム・ライダーの行方を捜すうちに危険な陰謀に巻き込まれることに・・・。コルトは、己のスタントスキルで、この危機を突破できるのか?
撮影現場の危険なスタントが、主演の演技でも監督でもない、無名のスタントマンの命を懸けた演技とそれを支える裏方たちの知恵と苦労で成り立っていることを、自身もスタント出身のデビッド・リーチ監督が丁寧に描いていくのだ。つまり、本筋に当たる<危険な陰謀>などは枝葉の筋立てにして、デビッド・リーチ監督の狙いは撮影現場の無名なスタッフに的を絞った作品になっているのだ。そういう意味では、撮影現場の裏側を知る作品となっていたのです。
ぼくのチケット代は、2100円出してもいい作品でした。
チケット代は、2ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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