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【小町美佳・甲斐田柳子・倉堀翔】ピアノ、ヴァイオリン、クラリネットのトリオ

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   2018/08/10

だいぎんサタデイコンサート

今回のコンサートの演目は大分県とゆかりの深い滝廉太郎の曲がほとんどでした。編成はピアノとヴァイオリン、クラリネットと少し珍しい形です。ただこの編成は「滝廉太郎を語る上では深い意味がある…」とメンバーの方がおっしゃっていました。滝廉太郎は23歳で亡くなる2年前(1901年)、日本人では2人目の音楽留学生としてドイツのベルリンに渡りました。そしてベルリンで同じ日本人のヴァイオリニスト幸田延、クラリネット奏者吉本光蔵と親交を深め、時に一緒に室内楽を演奏していたそうなのです。ヨーロッパで楽器を学ぶことが大変珍しかった時代にめぐり合った3人。もしかしたら滝廉太郎の曲も100年以上前のベルリンの空の下、今回の放送と同じ編成で演奏されていたかもしれませんね。ヨーロッパで充実した日々を過ごしていた滝廉太郎でしたが、途中で病に倒れ帰国。23歳という若さでこの世を去りました。遺作は8月11日の放送でお送りするピアノ曲「憾(うらみ)」。“心残り”“無念”という意味が強い言葉です。滝廉太郎はその気持ちを曲の最後に叩きつける低い「レ」の音に込めたと言われています。その点にも注目してお聴きください。

【小町美佳・甲斐田柳子・倉堀翔】ピアノ、ヴァイオリン、クラリネットのトリオ
放送日 (2018/8/11,8/18)
出演者 小町美佳(こまち・みか / ピアノ)
甲斐田柳子(かいだ・りゅうこ / ヴァイオリン)
倉堀翔(くらほり・しょう / クラリネット)
写真 【小町美佳・甲斐田柳子・倉堀翔】ピアノ、ヴァイオリン、クラリネットのトリオ
プロフィール ピアノの小町さんは大分県立芸術文化短期大学 音楽科器楽専攻を首席で卒業しました。NHK交響楽団コンサートマスター篠崎史紀さんによる第1回MAROプロジェクト、オーディションに合格し、ピアノ三重奏団の一員として出演。最優秀演奏団に選ばれました。アルゲリッチ音楽祭では第12回の公開ヴァイオリンマスタークラス、第15回 県出身若手演奏家コンサートの伴奏ピアニストとして出演。現在、県の内外で幅広く演奏・伴奏活動を行っていて、大分県立芸術文化短期大学ピアノ演奏員、大分高校、楊志館高校の非常勤講師もお務めです。
ヴァイオリンの甲斐田柳子さんは大分県立芸術文化短期大学認定専攻科を修了。桐朋オーケストラ・アカデミー研修課程修了。第18回別府アルゲリッチ音楽祭若手演奏家コンサート出演。2017ジャパン・フェスティバル・オーケストラ中東公演の団員としてサウジアラビア公演に出演されました。現在ソロやオーケストラなど各地で演奏活動を行っています。大分県立芸術文化短期大学演奏員や、iichikoグランシアタ・ジュニアオーケストラアカデミーの講師もお務めです。
クラリネットの倉堀さんは大分雄城台高校卒業後洗足学園音楽大学卒業されました。第18回 別府アルゲリッチ音楽祭若手演奏家コンサートに出演。2016年、篠崎ミュージックアカデミー大分校 臼杵校開校5周年記念コンサートではNHK交響楽団の篠崎史紀コンサートマスターらN響メンバーとブラームス作曲のクラリネット五重奏で共演しました。現在大分高校、大分中学の非常勤講師、グレイス楽器、篠崎ミュージックアカデミー大分校の講師もお務めです。
演奏曲目 (8月11日)
この道
作曲:山田耕筰
秋の月

作曲:滝廉太郎
(8月18日)

荒城の月
作曲:滝廉太郎

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