OBS大分放送
NO STAGE NO LIFE!

5月8日 ON AIR!

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   2024/05/08

No Stage No Life!」ステージナビゲーター飯田裕美です。

58日の放送もお聴きくださり、ありがとうございました(^^♪

 

今回は、「2024年菊田一夫演劇賞」と「いいちこ総合文化センター改修工事完了」の話題をお届けしました。

 

タイムリーにも放送日の朝5時に発表された菊田一夫演劇賞。

菊田一夫演劇賞は、劇作家の菊田一夫さんによる業績を伝えると共に、大衆演劇の舞台で優れた業績を示した芸術家を表彰する賞です。

◆演劇大賞:「ラグタイム」上演関係者一同

演出:藤田俊太郎氏

出演:石丸幹二氏・井上芳雄氏・安蘭けい氏

◆演劇賞:

・柿澤勇人氏(「スクールオブロック」のデューイ・フィン役、「オデッサ」の青年役)

・宮澤エマ氏(「ラビット・ホール」のベッカ役、「オデッサ」の警部役)

・三浦宏規氏(「のだめカンタービレ」の千秋真一役、「赤と黒」のジュリアン・ソレル役、「千と千尋の神隠し」のハク役)

・ウォーリー木下氏(「チャーリーとチョコレート工場」「町田くんの世界」の演出の成果に対し)

◆特別賞:前田美波里氏

 

演劇大賞は「ラグタイム」でした。昨年は「ハリーポッターと呪いの子」が大賞受賞作でしたが、2年連続“上演関係者一同”という形での受賞です。

過去は、俳優や演出家が個人で取ることがほとんどだったのですが、カンパニーで受賞というこのスタイルが私はとても好きです。

そして、この2作品共に座長は、石丸幹二さんが務められています。(ハリポタは当時)

これも快挙ではないでしょうか。

「ラグタイム」は20世紀初頭、アメリカの移民の約9割がやって来たといわれる激動の時代のニューヨークを舞台に、ユダヤ人、黒人、白人の3つの家族が、差別や偏見に満ちた世界を変えていこうとする群像劇です。

個人的にも、かなりお気に入りの作品の一つです。

再演が今から待ち遠しいです。

 

写真①ラグタイムフライヤー

ラグタイムフライヤー

「いいちこ総合文化センター改修工事完了」は大分県民が待ち望んでいたニュースではないでしょうか。

「第24回 別府アルゲリッチ音楽祭デュオの世界~一期一会 アルゲリッチ & クレーメル」でいよいよお披露目となります。

私はそれに先立ち、館内を事前見学させていただきました。

 

写真②館内見学

館内見学の様子 館内はまだ作業中のためヘルメット着用で。

 

耐震工事後の天井の様子や車いす用可動席、お手洗いなどを見学し、施設の方にメンテナンスの内容などもお聴きしました。舞台面の研磨やピアノのオーバーホール、オペラカーテンの取り換え、椅子座面のクリーニングなど、1年の休館時間を有意義に活用し、様々なメンテナンスが行われていました。

 

写真③お手洗いの照明

お手洗いの照明サイドには綺麗な飾りがついています。劇場の重厚な雰囲気をお手洗いでも感じられます。

 

写真④車いす用可動席

車いす用可動席 少しわかりにくいのですが、1階中央の通路より前席の最後列が可動席となりました。板の色が少し違う箇所です。

 

一つ、素敵なエピソードをお聴きできたのでシェアさせていください。

見学にお伺いした日はクリーニングに出していた緞帳が劇場に戻ってきて、まさにそれを吊る作業の日でした。

98年にグランシアタができて以来、初めて取り外し、クリーニングを行ったそうです。サイズが横幅22m・高さ15m・重さ1.5トンという緞帳は全国的にも大きな緞帳らしく、大作業。この緞帳、大分の方にはお馴染みの高山辰雄画伯の絵を西陣つづれ織りで織られているのですが、98年に刺し子の一人として携わっていた職人さんが、今回の総監督として緞帳を外すところからクリーニング、取り付けまでを指揮されていたことでした。

少しずつ吊るし上げながら、移動時にできてしまう繊細な糸のほつれをその場で刺し修復しながらの作業を間近で見ることができ、大変感動しました。総監督とも直接お話ができたのですが、当時これほどの大作に携わったことがなく、思い出に残る作品の一つで、またこうして携われて感慨深いとお話くださいました。

 

写真⑤緞帳吊り下げ作業の様子

緞帳吊り下げ作業の様子 左側には日通美術部の皆さんがスタンバイし、合図で全員一斉に力を入れて緞帳を押し上げます。右側には西陣織職人の皆さんが厳しい目で修復しながら作業が進みます。併せて約40名の皆さまの共同作業です。

 

劇場は、たくさんの方々の英知と技と誇りが集まっている場なんだなぁと、改めて劇場が大好きになりました。

 

写真⑥緞帳が吊り下がっていく様子

緞帳が少しずつ吊り上がっていく様子

 

グランシアタ・音の泉ホールの音響は、劇場の中でも非常に評判が高いです。

その良さを劣化させないように丁寧な工程を組み、この度リニュアル作業が完了しました。

大分県民の皆さまが、足を運ぶ機会が増えるといいなぁと思います。

 

♪今日の

菊田一夫演劇賞・受賞のお二人のデュエットナンバー

ミュージカル「ジキルとハイド」より、「ありのままの」

歌:石丸幹二・宮澤エマ

 

次回の放送は、515日(水)10:10頃からです。

ぜひお楽しみに(^^

 

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ステージナビゲーター★飯田裕美

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