「No Stage No Life!」ステージナビゲーター★飯田裕美です。
10 月 2 日の放送もお聴きくださり、ありがとうございました(^^♪
今回は實山加代子さんとご一緒に、今話題の「韓国ミュージカル」についてお話をいたしました♪
韓国ミュージカルブームの到来は 2001 年、韓国語で公演された「オペラ座の怪人」の大ヒットからと言われています。
その後、コロナ禍において、危機的な状況にある俳優、スタッフを助けるため 8 つのミュージカル製作会社が
一緒にチャリティコンサート’The Show must go on!’を開催したことをきっかけに、「ミュージカル製作者協会」が発足します。
すごいなぁと思うのが、韓国ではミュージカルを自国内で楽しむ文化に留まらせず、海外への輸出をすることを前提に取り組みが始まったことです。
まさしく K-POP や韓国ドラマがそうですよね。
世界市場でも競争力を持つオリジナルミュージカルを開発して、新人作家と作曲家を発掘、養成し、演出、舞台、照明、衣装など制作スタッフを発展させて海外進出の機会を提供する。
そのシステムを構築し、しっかりと成果を上げて行っているように思います。
長期スパンで計画し戦略を練って進めているんですね。
また、多くの大学で芸術部や芸術科が設置されていて、音楽や舞台芸術の高等教育が受けられる環境が充実しているそうです。
現在、舞台にメインキャストとして立っている方々が、講師を務める学校もあるそうで学生さんも生の声を聴くことができて、よりイメージしやすいと思います。
注目すべきは、『K-Musical Roadshow』というイベントです。これは、いろんなタイプの新作ミュージカルを 4~5 作品選んで、
それぞれ約 20 分のダイジェストを各国で上演して(実際に役者さんが演じます)、現地の関係者に見せて、気に入ったものがあったら購入してもらうというものです。
いわゆるプレゼンテーション会です。
2016 年の中国・上海を皮切りに、ロンドン、ニューヨークなどで開催して、昨年は初めて東京でも開催されました。
最近私が、「韓国ミュージカルブームだなぁ」と強く感じるのが、日本でのラインナップに韓国オリジナルミュージカルが多いことと、
日本のミュージカル俳優さん方が多く、韓国ミュージカルを鑑賞するために韓国へ行き、レッスンも受けていらっしゃることからです。
韓国には、狭い面積に 200 近い小劇場が密集するソウル・大学路(テハンノ)に劇場街があります。
こちらでは 300 席未満の劇場が主体でオリジナルミュージカルが次々上演されています。
1,000 円くらいから観られる作品もあって、当日チケットで気軽に映画を観るような感覚でミュージカルやストレートプレイを楽しめているようです。
それだけの数の劇場があって、公演回数も多く、しっかりとした教育を受けた俳優さんや製作さんがいる韓国ミュージカル界は、新しい作品が生まれやすく、チャレンジがしやすい環境・土壌が息づいているのだと思います。
日本で上演されている作品も、「ベートーヴェン」のような大作から、3 人しか出演しないミュージカル「ワイルドグレイン」など実に様々です。
バラエティに富んだ作品群を持つということが韓国ミュージカルの魅力で特長の一つかと思います。
次回の O・A は、10 月 16 日(水)10:10~の予定です。
お聴きいただけますと嬉しいです。
お届けした曲
ディズニー「ポカホンタス」より、"Colors of The Wind"
歌:海宝直人さん
*海宝直人さんは、韓国ミュージカル「ファンレター」にご出演。リピート鑑賞をする方の多い人気作品です。
ステージナビゲーター★飯田裕美
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