「No Stage No Life!」ステージナビゲーター★飯田裕美です。
10 月 16 日の放送もお聴きくださり、ありがとうございました(^^♪
今回は小野亜希子さんとご一緒に、私の大好きな「カーテンコール」についてお話をいたしました♪
まずは、「カーテンコールとアンコールの違い」について。
『カーテンコール』とは“ミュージカルやオペラ、演劇などが終わり、幕が下りた後、観客が拍手喝采して出演者を幕の前に呼び戻すこと”です。
『アンコール』は“再演”を求める意味合いで使う言葉です。ライブの時などに「もう 1 曲聴きたい!!」というリクエストをするための拍手です。
私は、カーテンコールは、私たち観客がキャストさんやスタッフさんに拍手やスタンディングオベーションを持って、感謝の思いを伝える場だと思っています。
「素晴らしい時間をありがとう!」という気持ちを込めて、目いっぱい拍手をし、それを全身で受けているキャストの皆さんの佇まいに胸を打たれます。
劇場が一つになる瞬間を「カーテンコール」の時に体感できますが、私はこの感覚がこの上なく好きです。
カーテンコールまでも演出に取り入れている作品も多くありますし、その時はキャストさんの「素」を出しまくる作品もあります。
どちらもそれぞれに感慨深く、楽しめます。
私が深く印象に残っている一つは、「ミュージカルパレード」再演時、2021 年 1 月のカーテンコールです。
この作品は、ジョージア州アトランタ南北戦争戦没者追悼記念日に実際に起きた悲劇を題材とした社会派ミュージカルです。
コロナ禍で舞台がすべてクローズされ、未曾有の稽古期間を経て、観客が入った劇場で、ようやく演ずることが叶い、
無事に公演を迎えたキャストの皆さんの表情はもう、表現できないほどの万感の思いで溢れていました。が、この作品の世界観を保つという演出だったと思うのですが、キャストさんが言葉を発することもなく、その人本人の個性を出すこともなく、静かに深くお辞儀をしてはけていかれました。
出演されていた堀内敬子さんは、大きな目を真っ赤にして涙をためまくっていますが、その涙をこぼすことは最後までなかったように映りました。
キャストの皆さん、全員が凛と真っ直ぐな姿でいらっしゃいました。
打って変わって、9 月 28 日に大阪にて大千穐楽を迎えた「ムーランルージュ・ザミュージカル」。
Wキャストで公演されましたが、それぞれのカーテンコールのフルバージョンを今 YouTubeで見ることができます。
こちらは、その役者さんの個性が伸び伸びと自由過ぎるくらいに出ていて、豊かな笑いに包まれたものとなっています。
カーテンコール動画だけでも十分にお楽しみいただけると思います。
機会があったら是非見ていただきたいです。個人的には、大千穐楽、ジドラー役の松村雄基さんの真摯でどこまでも誠実な言葉の数々をお聴きいただきたいです。
次回の O・A は、11 月 6 日(水)10:10~の予定です。
お聴きいただけますと嬉しいです。
お届けした曲
劇団四季「ライオンキング」より、
サークル・オブ・ライフ
ステージナビゲーター★飯田裕美
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