中国で大ヒットしている「唐人街探案」シリーズの3作目で、今回の舞台は東京。猪突猛進型の叔父と、推理能力抜群の甥の探偵コンビが、東京で発生した不可解な殺人事件を日本人探偵とタイの探偵と組んで解決していくという内容となっています。
タイや中国で起こった難事件を解決してきた若き天才推理家チン・フォン(リウ・ハオラン)と、体力抜群猪突猛進のタン・レン(ワン・バオチャン)の叔父・甥コンビが、大富豪で探偵である日本人の野田(妻夫木聡)の依頼を受け東京にやって来た。今回のミッションは、マフィアの会長の密室殺人事件であり、犯人として起訴されたヤクザの組長・渡辺(三浦友和)が冤罪であることを証明する事である。どうした事か、タイの探偵で武闘家のジャック・ジャー(トニー・ジャー)も加わり、さらに敵対するマフィア組織とヤクザ組織の対立や、事件解決100%を誇るエリート警視正・田中(浅野忠信)の介入、謎の指名手配犯・村田(染谷将太)も絡んできて、上や下への大騒動の中、タンとチンと野田は着々と不可能と思われる密室での殺人のトリックを紐どく証拠を発見し、ヤクザ組長の冤罪を晴らそうと東奔西走しながら天才的推理力を発揮していく。そしてそこから浮かび上がる真相の鍵を握るのはマフィア会長の秘書(長澤まさみ)で会ったのだが…。
ナンセンス・コメディの要素を中心として描いていくハチャメチャなストーリー構成に加えてアクションとアガサ・クリスティーばりの推理ミステリーなどをテンコ盛りにしたこの作品は、どの分野のファンにとっても相応なく楽しませる複合的内容を詰め込んでいるのだ。日本人俳優が沢山出演して、それぞれの演者が作品の中で重要な役柄を与えられて凸凹コンビのタンとチン探偵に絡む内容となっているので、それを見る分には楽しいが!なんせナンセンス・コメディなのでストーリーに拘らず気軽に見て欲しい作品なのだ。
ぼくのチケット代は、2000円出したい作品でした。
星印は、2ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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