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モーリタニアン 黒塗りの記録

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   2021/11/02

衛藤賢史のシネマ教室

9:11テロ事件は、アメリカ合衆国にとって精神的大打撃を受けた大事件だった!なにしろ建国以来はじめて自国が襲撃され3千人以上の犠牲者を出した事件だったのだ。アメリカ国民のすべてが恐慌状態に陥り、多数のイスラム教徒が逮捕拘束された。この作品は、その事件の関係者を目され、悪評高いキューバにある米軍基地内のグアンタナモ収容所に拘束されたアフリカのモーリタニア人青年モハメドゥの凄惨な出来事を描いたものです。

2005年。人権事件を扱う敏腕弁護士ナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)は、9:11事件の計画首謀者の一人として、モーリタニアで逮捕されグアンタナモ収容所で拘束されているモーリタニア人モハメドゥ(タハール・ラムヒ)の弁護を依頼される。モハメドゥは拘束されてから4年の間に一度も裁判を開かれてない状態のまま、グアンタナモで凄惨な日々を送っているというのだ。グアンタナモに足を運んだナンシーは、モハメドゥの扱いに<不当な拘禁である>として政府を訴える。9:11事件を同じ国民として憎しむナンシーであるが、法治国家としては事件とこの拘束は別だと考えたのだ。同じ頃、軍の法律将校スチュアート中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)は、テロ事件は、アメリカ合衆国にとって精神的大打撃を受けた大事件だった!なにしろ建国以来はじめて自国が襲撃され3千人以上の犠牲者を出した事件だったのだ。アメリカ国民のすべてが恐慌状態に陥り、多数のイスラム教徒が逮捕拘束された。この作品は、その事件の関係者を目され、悪評高いキューバにある米軍基地内のグアンタナモ収容所に拘束されたアフリカのモーリタニア人青年モハメドゥの凄惨な出来事を描いたものです。

2005年。人権事件を扱う敏腕弁護士ナンシー・ホランダー(ジョディ・フォスター)は、9:11事件の計画首謀者の一人として、モーリタニアで逮捕されグアンタナモ収容所で拘束されているモーリタニア人モハメドゥ(タハール・ラムヒ)の弁護を依頼される。モハメドゥは拘束されてから4年の間に一度も裁判を開かれてない状態のまま、グアンタナモで凄惨な日々を送っているというのだ。グアンタナモに足を運んだナンシーは、モハメドゥの扱いに<不当な拘禁である>として政府を訴える。9:11事件を同じ国民として憎しむナンシーであるが、法治国家としては事件とこの拘束は別だと考えたのだ。同じ頃、軍の法律将校スチュアート中佐(ベネディクト・カンバーバッチ)は、やり場のない怒りを持つ国民のためスケープゴートとして、モハメドゥを計画首謀者に仕立て上げ死刑にするような起訴に持っていく事を命令される。ナンシー同様9:11事件を憎むスチュアートだが、法治国家の軍人として公正な判断を考える身としてモハメドゥの決定的証拠を掴む調査を踏む段階で様々な妨害を受け悩まされていた。共に国家機密に当たる機密文書の開示を要求するも、モハメドゥの調書はすべて黒塗りにされたものであり、国家の決定の壁に難航するのだが…。

国家の方針にあらがいながら、法治国家の国民として己れの職務に忠実たらんとして戦う弁護士と軍人の心の葛藤を描きながら、モハメドゥのグアンタナモでの非人道的扱いの凄惨さを怒りを込めて描写するこの作品は、個としての人間の尊厳さを活写していくものであると同時に、<正義>という概念への疑問を突きつけてくる内容となっているのです!

ぼくのチケット代は、2400円出したい作品でした。

星印は、4ッ半さしあげたい作品でした。

5点満点中4.5点 2400円

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