日本の司法制度下では起訴されたら、99.9%逆転不可能といわれる刑事事件に挑んでいく!型破りの青年弁護士と仲間たちの活躍を描いて、人気を博したテレビドラマの映画化作品です。
班目(岸部一徳)が主宰する法律事務所の新たな所長・佐田篤弘(香川照之)の鼻息荒い運営の下、唯我独尊の型破りの青年弁護士・深山大翔(松本潤)に憧れる余りに深山<みやま>の一挙手一投足まで真似る新米女性弁護士・河野穂乃花(杉咲花)が加わり、仲間の明石(片桐仁)や中塚美麗(馬場園梓)たちと、てんやわんやの大騒動がはじまっていた。そんな馬鹿馬鹿しい騒ぎの中、班目事務所に15年前に起きた天華村毒物ワイン事件の再審への依頼が入る。その事件は、村人たちから犯人に名指しされ死刑を求刑された男は獄中死しており、妻は衰弱死していた。そして、その忌まわしい事件には当時、謎の弁護士・南雲恭平(西島秀俊)と、その娘であり新進ピアニストとして世間から注目されているエリ(蒔田彩珠)にも何らかの関係がある出来事であったのだ。深山の目がキラリと光った!子犬がじゃれつくような穂乃花や片桐を連れて深山は現地に赴き、村の青年・守(道枝駿佑)の協力を得ながら徹底的に当時の状況を再現していく。緻密な検証の結果、深山はこの事件の0.1%の冤罪の可能性にたどりつく。しかし、それは巧妙に仕掛けられた罠だったのだ…。
香川扮する佐田所長の暴走するオーバーな快演ぶりや、事務所員のいつもの大騒動などテレビドラマのルーティーンを忠実に守りながら、加えて杉咲花扮する穂乃花のキュートな快演ぶりが花を添えるこの作品は、0.1%の冤罪の可能性をたどる検証を雑な内容に陥らせずに納得にいくものにしているのだ!ひさしぶりに正月作品らしい楽しく見られる作品となっていました。
ぼくのチケット代は、2300円出したい作品でした。
星印は、(4ッに近い)3ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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