OBS大分放送
衛藤賢史のシネマ教室

アムステルダム

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   2022/11/08

映画ファンの意表をつくスタイリッシュな演出で人気のある、D・O・ラッセル監督の新作。今回は、1930年代の史実とフィクションを織り交ぜた、3人の男女の友情を中心に据えたクライムストーリーです。

舞台は、1930年代のニューヨーク。一次大戦に参加し片目を失った医師(クリスチャン・ベール)は、戦場で負傷した退役軍人の治療をしていた。そこに戦友である黒人の弁護士(ジョン・デビッド・ワシントン)が訪れ、上官だった将軍の遺体解剖を求めてきた。弁護士は将軍の死には不審を感じていたのだ。解剖の結果、遺体には毒が盛られていることが判明する。それ以来、医師と弁護士は謎の一味から命を狙われはじめる。さらに、弁護士に依頼した将軍の娘が殺され二人は容疑者にされてしまう。真相を探る過程で、二人は行方が分からなかった看護師(マーゴット・ロビー)と出会う。三人は、大戦後にオランダのアムステルダムで、負傷兵と看護師として出会い<何があってもお互い守りあう>と誓い合う仲間として至福の時を過ごした仲だったのだ。実は看護師は大企業の娘であり、今は精神的に不安のある患者?として大邸宅で閉じ込められていた。医師と弁護士は彼女を助け出しふたたび三人は仲間として、殺人容疑者としての汚名を晴らすため動きはじめるが、将軍の死の背後にある謎の組織が暗躍する、世界を巻き込む巨大な策謀の鍵を握る中心に自分たちがいることに気づきはじめる。三人の仲間は起死回生の作戦を立てるが・・・。

D・O・ラッセル監督の軽妙なユーモアとポップな演出で、この知らぬ間に<巻き込まれ形>の作品は、陰惨な気分なしに楽しめるエンターテイメントとなっていました。特に、大戦後のオランダのアムステルダムの三人のハチャメチャな行動と友情を深めていく様の描写は圧巻で、大いに笑わせてくれるのです。この作品のタイトルが『アムステルダム』としたのはうなづける愉快なシーンでした!!

ぼくのチケット代は、2200円出してもいい作品でした。

星印は、4ッさしあげます。

5点満点中4点 2200円

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