前4作で監督を務め大ヒットさせたスティーブン・スピルバーグに替わり、ジェームズ・マンゴールド監督が演出する15年ぶりの『インディ・ジョーンズ』シリーズの最新作です。
今回の舞台は1969年。アメリカとソ連が宇宙開発での熾烈な戦いを繰り広げていた。ソ連よりも先に、月面着陸に到着したアメリカは歓喜の渦に包まれていた。その日、インディ・ジョーンズ(ハリソン・フォード)は、長年勤めた大学の定年を迎えた。寂しい気持ちのインディに、イギリスの旧友の娘・ヘレナ(フィービー・ウォーラー=ブリッジ)がインディを訪ねてくる。二次大戦中、インディとコンビを組み、ナチスが収集した古代の秘宝である【運命のダイヤル】を奪取した考古学者の娘・ヘレナは、父の意思を継ぎ【運命のダイヤル】を研究しているという。インディは、大学の保管庫に保存している実物をヘレナに見せている途中、元ナチスの科学者で、月面着陸の功績を持つフォラー(マッツ・ミケルセン)の一味に襲われる。フォラーは二次大戦中インディのナチスの因縁の宿敵だった。インディの考古学者で冒険家の血はひさしぶりにたぎる!ある思惑を持つヘレナと共に、インディはフォラーを相手に【運命のダイヤル】が持つ究極の秘密を求めて、全世界を股にかけた争奪戦を繰り広げることになる。【運命のダイヤル】が持つ究極の秘密とは?なぜ、フォラーがアメリカで得た栄光を捨ててまで【運命のダイヤル】に執着するのか?果たして、インディ・ジョーンズは老骨に鞭打って【運命のダイヤル】が持つ究極の秘密を解けるのか・・・。
定年退職をしたインディ・ジョーンズの活躍を描いていくこの作品は、陸海空をめぐるアクションを描いていくサービス精神満載の内容となっています。このシリーズは、この作品で打ち止めと宣言したハリソン・フォードに最大のエールを贈る、波乱万丈な内容をこれでもかとこれでもかと詰め込む手法は、あまりに大袈裟なストーリー構成になっているので、正直なところ退屈するシーンが多すぎるのです。『インディ・ジョーンズ』シリーズのファンにとって、もう少しコンパクトなストーリー構成の方がスタンディング・オベーションしたくなると思うのです。
ぼくのチケット代は、2000円出してもいい作品でした。
星印は、3ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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