2013年に上映された韓国映画の『テロ,ライブ』をアレンジした作品です。監督・脚本を『岸辺露伴・ルーブルへ行く』の渡辺一貴監督がオリジナルな展開を盛り込みながら演出しています。
ある民放テレビの人気番組のニュースショウ『ショウタイム7』が夜7時から始まった。正義感溢れる若いキャスター・安積征哉(竜星涼)と可憐な容姿の新人アナウンサー(生見愛瑠)の人気コンビだ。視聴率第一主義のプロデューサーの東海林(吉田鋼太郎)は、担当する番組の人気にご機嫌な顔をして進行を見守っている。同じ午後7時に、華やかなテレビ番組と大違いの小さな部屋で、ラジオの番組が始まっていた。折本眞之輔(阿部寛)が担当する音楽番組だ。折本はある事から『ショウタイム7』のキャスターから左遷され、ラジオの番組を担当させられていた。その折本が担当する番組に一本のリクエストの電話が入り、「発電所を爆破するぞ」と予告され、いたずら電話と思った瞬間、発電所が本当に爆破されたのだ。謎の爆破の犯人は、折本をなぜか?交渉人として指名する。これをテレビ・キャスターの番組復帰のチャンス到来と思う折本は、生放送中の『ショウタイム7』に乗り込み、発電所爆破の事件で騒然としたスタジオで、後任のキャスターの安積を押しのけ、自らキャスターとなり、犯人との生中継を強行する。しかし、そのスタジオにも爆弾が設置されており、折本自身の発言が、生死を分けるという極限状態の中での生中継がリアルタイムで国民に拡散されていく。犯人の狙いを思考しながら、前に折本とコンビを組んでいた伊東さくら(井川遥)の現場中継の間、折本は過去の自身の傷跡が原因と考えるのだが・・・。
ほぼ全てのシーンをテレビ局の内部に縛り、巨大な室内劇として展開されるこの作品は、スリル満点だが、細部状況の設定や人物描写が、あまりにも荒いので見ながら興ざめていくのだ!!
ぼくのチケット代は、2000円出してもいい作品でした。
星印は、2ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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