名作児童小説『オズの魔法使い』に登場する“ふたりの魔女”に着想を得た、ブロードウェイミュージカルの『ウィキッド』を映画化した、ファンタジーミュージカル作品です。
魔法と幻想の国“オズ”の、名門シズ大学に足の悪い妹のネッサローズ(マリッサ・ボーディ)の付き添いとして参加したエルファバ(シンシア・エリボ)は、緑色の肌をした少女だ。その入学式で思わず魔法を使ったエルファバは、大学の魔法学の教授・マダム・モリブル(ミシェル・ヨー)に認められ入学を許可された。寄宿舎でルームメイトのグリンダ(アリアナ・グランデ)は、野心があり過ぎる美しい少女で、見た目も性格もまったく異なるので、最初こそ激しく衝突するが、次第に友情を深め仲良く暮らしはじめる。そこにウィンキー王国のハンサムな王子・フィエロ(ジョナサン・ベイリー)が途中入学して、グリンダとエルファバの憧れの君になるが、エルファバは自分の容姿に自信が無く、グリンダの気持ちを応援する。その頃、人間でない動物の教授を排除する運動が発生する。その運動に抵抗するエルファバに、グリンダもフィエロも同意するが空しく敗れる。エルファバの魔法と素直な性格の才能を認めたマダム・モリブルは、オズの国王でもっとも偉大な存在である“オズの魔法使い”(ジェフ・ゴールドブラム)に会えるように画策する。自分の一存でグリンダを連れたエルファバが、そこで見たものとは・・・。
『オズの魔法使い』の【西の悪い魔女・エルファバ】と【善い魔女・グリンダ】の少女時代を描くこの作品は、ブロードウェイミュージカルの舞台を、映画ならではの極彩色ビジュアルな世界を満開にさせ幻想的な物語に仕上げてきた。めくるめくように美しい幻想的な画面構成と、エルファバ役のシンシア・エリボと、グリンダ役のアリアナ・グランデの歌唱の数々を満喫させてくれるのだ。多様性を望むテーマが挿入されたこの作品は、今年度のアカデミー賞で主演女優賞や助演女優賞など10部門にノミネートされ、美術賞と衣装デザイン賞の2部門で受賞された!!
ぼくのチケット代は、2200円出してもいい作品でした。
星印は、3ッさしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
©2025 Oita Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.