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かくかくしかじか

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   2025/05/20

衛藤賢史のシネマ教室

人気漫画家・東村アキコの高校時代の思い出を描き、マンガ大賞や文化庁マンガ大賞を受賞した同名漫画を映画化した作品です。

宮崎県で暮らす高校生の林明子(永野芽郁)は、小さい頃から漫画が大好きで、将来は漫画家になりたいという夢を思う少女だった。一人娘に甘くて優しい両親は、明子の描く稚拙な漫画をよろこび、明子の漫画家への夢を後押ししていた。何事も独りよがりのポジティブな気持の明子は、将来は美大を受験してハクをつけた後で有名漫画家になろうと、頭の中の勝手な夢を叶えるために、美大受験のために、同級生に教えられた地元の絵画教室に通うことにした。そこで出会ったのが、竹刀片手に怒号を飛ばすスパルタ絵画教師の日高先生(大泉洋)の鬼の形相だった。何があっても、どんな状況でも、教え子たちに絵画の基礎であるデッサンばかりを毎日描かせる鬼のシゴキの日高先生に、軽い気持ちで絵画を習おうと思っていた明子は何回も逃げ出すが、そのたびに日高先生はカブで追いかけてきて、連れ戻された。日高先生の『描け描け死ぬ気で描け』の怒鳴り声で、身を縮め必死になってデッサンを描く明子のデッサン力は向上していく。すぐに調子に乗る明子は、『楽勝よ~』と思った東京の国立大学に落ち、金沢の自信のなかった公立の藝術大学に合格し、明子同様ポジティブ気質の父(大森南朋)を安堵させた。だが、大学生活を謳歌する明子は、日高先生の『毎日描く気を持て!!』という怒号の戒めを忘れ自堕落な大学生活を送ってしまう。そんな明子を突然訪ねてきた日高先生の鬼の言葉で反省した明子は卒業出来て、宮崎に戻り父の言う会社に入り、傍ら漫画を描く生活をする。漫画募集に応募した明子は入賞し、東京に行き漫画家の道に進むが、日高先生から、はじめての励ましの言葉とナニゲに自身の病気の連絡が入る・・・。

鬼の先生と、逃げ回る教え子のポジティブな攻防を描くこの作品は、東村アキコの郷愁に満ちた高校時代の思い出を、ユーモアと涙を散りばめ描いていくのです。描写が少し浅いのが気になるが、気持ち良く見られる作品でした。

ぼくのチケット代は、2100円出してもいい作品でした。

星印は、3ッさしあげます。

5点満点中3点 2100円

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