奥嶋ひろまさの同名マンガを実写映画化した作品です。
銭湯に住み込みで働く青年・森蘭丸(吉沢亮)の正体は450歳のバンパイアだった。直射日光に弱い蘭丸は、不覚にも日光を浴びて倒れていた時に、天真爛漫な少年・李人(板垣李光人)に助けられ、そのピュアな躰に流れる無垢な血に魅せられ、李人の家が経営する浴場に就職したのだ。蘭丸は、李人が18歳の高校卒業の時に李人のピュアな血を吸うために、李人が愛するガールフレンドが出来るのを邪魔しようとしていた。だが、李人が心を奪われた葵(原菜乃華)が現れ、蘭丸は葵を排斥しようと作戦を練り、バンパイアの格好で葵に近づき、葵を恐怖に陥れようとするが、何たるか!葵はバンパイア好きの少女であり、変な三角関係になってしまう。加えて、バンパイアに嚙まれたい変な高校教師(満島真之介)も現れて、蘭丸が李人の無垢な血を守るために綿密に組んだ計画を邪魔してしまう。そして、はるか昔に織田信長(堤真一)の寵愛を争い敗れ、蘭丸に積年の恨みを抱える兄・森長可(真栄田郷敦)さえも現れ、ハチャメチャな戦いとなる。はたして蘭丸は、このメチャクチャな関係を乗り越えて李人の無垢な血を守れるか・・・。
ナンセンスに徹したこの作品は、ババンババンバンのドリフターズのメロディーに乗せて、無垢な血を求めるバンパイアのもつれすぎる悩みを描いていく。全編にわたって繰り広げられる超ナンセンスの描写が好きな人には、たまらないと思う内容だが、一般受けする作品ではないと思う内容になっているのです。
ぼくのチケット代は、1900円出してもいい作品でした。
星印は、2ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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