記事 > OBSラジオ > 情熱ライブ!Voice > 衛藤賢史のシネマ教室 > 劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション
2025/08/05
テレビドラマ(TBS)で人気を博した『MER』シリーズの、劇場版の2作目の作品です。
TOKYO・MERの活躍が高く評価され、全国主要都市に新たにMERが誕生する中、離島の多い日本の沖縄・鹿児島の地域でも対応できるMERが、離島の多い東京都知事(石田ゆり子)の発案で、指導スタッフとしてTOKYO MERのチーフドクター・喜多見(鈴木亮平)とナース長・夏梅(菜々緒)が派遣され、離島チームのチーフドクター・牧志(江口洋介)と3人の新人メンバーと、オペ室搭載の中型車両を乗せたフェリー『南海MER』の試験運用が始まるが、半年過ぎても緊急出動要請はなく、廃止寸前に追い込まれていた。そんなある日、いつも巡回して島民と仲良くしていた鹿児島の諏訪乃島の火山が爆発噴火して、流れる溶岩で島民79人の危機が迫る。激しい噴火で島に近づけない『南海MER』。だがmいつもはのんびりしてメンバーからは軽んじられていた牧志が、噴石の降りそそぐ港にフェリーをつけ、島への上陸を決断する。熊本県の医師で『南海MER』のチーフドクターを志した牧志は、過去に火山の事故で妻と娘を失っていたのだ。東京の対策本部の反対を押し切って危険な島に上陸する命懸けの『南海MER』のメンバーたちは、島民のリーダー麦生(玉山鉄二)と協力してフェリーに乗せる危険なミッションに従事するが、牧志は島民を噴石から守ろうとして重傷を負う。一刻も早くオペしないと牧志の命が持たない、という状況の中、喜多見はある決断をするが・・・。
前作で高い評価をしたこの作品は、前作を超えるスケールの大きい作品に仕上げている!!地震国で火山の多い日本の災害を、特殊撮影を巧みに使用し火山の爆発や流れ出る溶岩の怖さをスクリーン上いっぱいに描き、手に汗握るシーンを見せながら、『MER』でのオペシーンをリアルに見せるテクニックの細かさを併用する、日本映画の映画技術の楽しさを満喫できるエンタテインメントな作品となっているのです!!そういう意味でも、最近のハリウッド娯楽映画を凌駕した日本映画だと思います。
ぼくのチケット代は、2400円出してもいい作品でした。
星印は、4ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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