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旅と日々

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   2026/01/27

衛藤賢史のシネマ教室

スイスの<ロカルノ国際映画祭>で【金豹賞=グランプリ】を獲得した三宅唱監督の作品です。

韓国人のシナリオライターで日本に滞在している李(シム・ウンギョン)は、つげ義春のマンガ『海辺の叙景』を映画化するシナリオをハングル文字で書いている。強い日差しが降り注ぐ夏の海。海辺でひとりたたずむ少年は、どこか陰のある渚(河合優美)と出会い、ふたりは何を語るでもなく海岸を散策する。翌日、ふたたび浜辺で出会ったふたりは、台風が接近し大雨が降りしきる中を波の高い海で泳ぐのだった・・・。というシナリオの映画化作品を、大学の授業で上映している。上映後、質疑応答で学生から自分のシナリオの感想を聞かれた李は、『自分には才能が無い』と自嘲した。

冬の日。李はひょんなことから訪れた深い雪の中の山奥のおんぼろ宿に迷い込む。宿の主人『ほんやら洞のべんさん』こと、べん造(堤真一)はやる気の感じられない宿主で、まともな食事も出ない、布団も李が自分で敷かされる最悪の待遇だった。その扱いが李には、なぜか心が温まる気分になったのだ。ある夜、べん造は李を連れて雪の原へと連れ出す・・・。

三宅唱監督は、つげ義春の原作を二部構成にして、前半の『海辺の叙景』をシナリオで書いた映画で見せ、後半の『ほんやら洞のべんさん』を李が旅で出会う男として描いていく。両方の旅も心象風景として侘しい旅の中、出会いをきっかけに人生のかすかな立ち直りを繊細な描写で描いていくのです。

ぼくのチケット代は、2200円出してもいい作品でした。

星印は、3ッさしあげます。

5点満点中3点 2200円

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