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4月7日(月)のチャレンジ・トゥ・ザ・フューチャー

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   2014/04/07

チャレンジ トゥ ザ フューチャー

今日のゲストは、株式会社トライテック 代表取締役社長 竹崎 博さんでした。

竹崎社長

株式会社トライテックは、平成17年5月に大分市原新町で開業、昨年3月に

現在の大分市青崎に移転し、製鉄工具や土木工具の製造販売をはじめ、

金属製品の輸入販売、産業機械の設計製造などを行っています。

主な事業としては、製鐵所で使用する特殊な工具を製造、販売しています。

主力商品の「高機能微粉炭吹込バーナー」(写真左)と、「出銑開孔ドリル」

(写真右)です。バーナーは、今回の持ち運びのために先端を短くカットして

いますが、本来はもっと長い形状をしています。

竹崎社長が大分で企業したのは、新日鐵住金大分製鐵所で社長が開発

したテスト商品が採用されたことがきっかけでした。

北九州ご出身の竹崎社長は、元々は東京で土木関係の資材を扱う会社を

創業していました。

たまたま大分の現場で土木作業を請け負っていた時、知り合いに合うため

新日鐵住金大分製鐵所を訪れた際に、高炉に穴をあけるドリルの話を聞き、

自分の持つ土木工具のノウハウをヒントに試作品を作ってみたところ、

そのドリルが採用され、同じ年に大分に株式会社トライテックを設立しました。

鉄の生産では、高炉で溶かされた鉄を取り出す工程において、3時間に一度

高炉の胴体にドリルで穴を開け、そこから溶けた鉄(銑鉄)を取り出す作業を

行います。

従来のドリルでは、高炉のおよそ6mの側面に一度穴を開けるために、途中で

破損をするため、2~3本のドリルを要していました。

竹崎社長は、この開孔ドリルのねじを強化し、さらにドリル先端部の超硬合金で

出来たチップの配置と固定方法に工夫を加え、一度の出銑の際に1本のドリル

で開孔できる出銑開孔ドリルを開発しました。

出銑用開孔ドリル

(写真:出銑開孔ドリル。先端チップの配置や固定方法に工夫が施されて

いて、高温でもはずれないようになっています。)

さらに竹崎社長は、高炉内の原料を加熱するためのバーナーの開発も

行いました。

高炉内の熱源量となる微粉炭を吹き込むためのバーナーの先端部分が

高熱のためおよそ一日で熱変形して下方向へ垂れてしまい、高炉の心臓部

である羽口を傷つける恐れがあったり、高炉を停止しなければならない、などの

問題点を聞いた社長は、、バーナーの胴体部分の構造を強化し、バーナーを

挿入したまま、180度回転して先端部分の垂を修正出来るように改良を加え

ました。このアイデアによって、高炉の操業が連続して行え、生産性を高める

ことに成功しました。

(写真:高機能微粉炭吹込バーナー。微粉炭を吹込み、それを熱源として

鉄を溶かします。)

この高機能微粉炭吹込バーナーが評価され、H25年度の九州地方発明表彰

で主要三賞の一つである「中小企業庁長官奨励賞」を受賞、さらに今年の2月

には、大分県内の優れた企業や経営者に与えられる、「第11回大分県

ビジネスプラングランプリ最優秀賞」や「第12回おおいたビジネスオブザ・イヤー」

を相次いで受賞されました。

発明のヒントは、現場に出向き困ったことが無いかを聞き、その現場の困ったを

解決したい、という思いから生まれてくるそうです。

竹崎社長は最後に、今後はこのトライテックの技術を世界の高炉に向け発信し、

販路を拡大してゆきたいと語って下さいました。

《お問い合わせ先》 株式会社トライテック

大分市青崎1-3-42             電話:097-578-6156

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