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衛藤賢史のシネマ教室

ジョジョの奇妙な冒険‐ダイヤモンドは砕けない:第一章‐

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   2017/08/08

1987年『週刊少年ジャンプ』で連載を開始してから30年という「ジョジョの奇妙な冒険」は、イギリス名門貴族の息子ジョナサン・ジョースターとディオ・ブランド―の2人の少年の出会いからはじまる、ジョースター家の血縁と因縁を描く大河作品だ。現在第8部まで連載中だが、部ごとに主人公が代替わりするという手法で描かれている。今回初の実写映画化されたのは第4部であり、主人公は東方仗助という高校生だ。
その能力を持つ者同士しか見えないという<スタンド>と呼ぶ超能力を有する東方仗助(山崎賢人)は、瀟酒なたたずまいの地方都市・杜王町に住む高校生。この町で最近、変死事件が続発していた。仗助の祖父である警察官・良平も捜査していた。犯人は片桐安十郎、通称アンジェロ(山田孝之)、あらゆる水を武器に変えるスタンド使い。仗助はあらゆる傷を瞬時に直し、絡んでくる連中を体を使わず叩きのめすスタンド使いだ。仗助はコンビニ強盗のナイフをスタンドを使い助けたことから裏で糸を引いていたアンジェロの恨みを買ってしまう。復讐に燃えたアンジェロは執拗に仗助一家を狙い、祖父・良平が犠牲になってしまう。そんな頃、ジョゼフ・ジョースターの孫を名乗る空条承太郎(伊勢谷友介)は杜王町に現れ、仗助の母・朋子(観月ありさ)がジョゼフの元妻であった事を知らせる。承太郎は時間を止めるスタンド使いであり、仗助を援助する。承太郎の助けを借りてアンジェロを倒したが、アンジェロの背後には虹村形兆(岡田将生)と虹村億泰(新田真剣佑)という恐るべきスタンド使いがいたのだ。仗助を尊敬する転校生・広瀬康一(神木隆之介)の頼りないが信義に厚い友人と共にふたりは最凶の虹村兄弟に立ち向かうのだが・・・。
連載当時から、そのポップでシュールな展開が世界中のコアなコミック・ファンに愛された「ジョジョ」シリーズは、実写映像は不可能と言われていたが、三池監督の熱望によりスペイン・ロケなどして日本らしくないたたずまいの町で、シュールな物語が展開するというファンタスティック・アクション物として完成した。第一章とあるからには続編も視野に入れていそうで、女子高校生・山岸由花子(小松菜奈)などの謎めいた視線などの伏線を入れての描写など三池監督は意欲満々の演出である。ただコミック・ファンや若者たち以外には受けるかどうかは微妙だ。
ぼくのチケット代金は、2000円出してもいい作品でした。
星印は、3ッさしあげます。

5点満点中3点 2000円

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