発明王トーマス・エジソン(1847~1931)の名前は、世界中の誰もが知っている。正式に学校教育を受けないまま、独学で数々の発明(蓄音機・白熱電球・映画etc)を手掛けた天才の人だ!この作品は、その中で白熱電球の発明から生じた[電流戦争]と呼称された電気企業の設立で激烈な暗躍を描く内容となっているのだ!
1879年、アメリカはT・エジソン(ベネディクト・カンバーバッチ)による白熱電球の発明による文明化の新時代を迎えようとしている。ランプの灯りの比でない輝くように明るい電気照明をアメリカ中に広げる壮大な起業に乗り出したエジソンは直流方式での方式を推進していた。それに割って入った人物がいた!交流方式を主張するカリスマ実業家のジョージ・ウェスティングハウス(マイケル・ジャノン)だ。
電気の特許を持つエジソンは特許の侵害としてはげしく反発し訴訟する。この新たな事業に成功すれば巨億の富を手に入れられるのだ!しかし、ウェスティングハウスはエジソンは直流方式であり自分の会社は交流方式であるので特許の侵害には当たらないと主張する。資金面では圧倒的にリードするウェスティング社に対抗するため、エジソンはモルガン財閥と手を結び起業化の準備をする。ここに直流か交流か?どちらが優れているかを競う[電流戦争]のはげしい戦いがはじまっていった!おたがいに巨億の富を賭けた熾烈な戦いは、ルール無視のとどまることを知らない裏での暗躍にはしっていくのだが・・・。
現代の世界中の人々が享受する<電気>という最大の文明の利器の誕生の秘話となるエジソンとウェスティングハウスのはげしいバトルを描いたこの作品は、実はディレクターズカット版となっており、かなりのシーンがカット(省略)されているので、ドラマの流れがギクシャクしており分かりづらいのだ!特に前半は唐突にはじまる感があり、なかなかドラマの流れに入りこむのに苦労してしまう。後半のクライマックスは見入ってしまうが、かなりの人はそこにいくまで退屈するのではないかと思う作品となっていたのは残念であった。
ぼくのチケット代は、1900円かなと思う作品でした。
星印は、2ッ半ぐらいかなと思う内容でした。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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