さあ!42年間にわたって世界中の映画ファンを楽しませ熱狂させてくれた「スター・ウォーズ」シリーズの最終章?が封切られました。なにしろ42年!1977年のジョージ・ルーカス監督の「スター・ウォーズ」は第4章からの三部作品からはじまり、16年間の中断を得てルーカスが再びメガホンを取り第1章に戻っての「スター・ウォーズ・エピソード1/ファントム・メナス」(1999)と見る観客にとって何やらややこしい構成ながら、そのいずれもが大ヒットという作品なのです。
ダース・ベイダーが属する悪の帝国と、その圧制に抵抗するレイア姫が率いる共和国との戦いは宇宙全域を巻き込む。悪の帝国側に堕ちたレイア姫の子でスカイウォーカー家の末裔カイロ・レン(アダム・ドライバー)と、帝国側のジェダイの宿命を帯びる出自が謎の女性戦士レイ(デイジー・リドリー)は、なぜか?<気>が通じながら最終決戦の時が刻一刻と迫っていた。レイは自分の出自の謎に悩みながら、共に戦ってきたフィンや宇宙一のパイロット・ポーそしてレイア姫と固い絆に結ばれ、可愛いドロイドのBB-8、C-3PO、R2-D2そして新たに加わったD-Oなどと、悪の帝国との苛烈な戦いを得ながらフォースの力を覚醒していきつつあった。一方カイロ・レンは悪の帝国の暗黒卿パルパティーン皇帝から操られながら、母のレイア姫への思慕がやまない自分の身を呪う日々がつづいていた。そうしたレンとレイの過酷な精神の状況下、悪の帝国と共和国側との最終決戦の日が迫ってくる。<気>が通じあうレンとレイは、その<気>に呼び寄せられるように壮絶なふたりだけの決闘がはじまっていく。そして明かされるレイの出自とは・・・。
ほぼ全編が戦いのシーンとなり、宇宙をかけめぐる膨大な数の宇宙船の戦いをCG技術を駆使してめくるめくような圧倒的映像美に酔わされる作品となっていた。その中でカイロ・レンと、出自が謎の女性戦士レンとの愛憎が加わりラストへともつれ込む流れは、「スター・ウォーズ」のラストを飾るにはふさわしい内容となっていた。しかし、長すぎるシリーズ物だったので、前からの人間関係がファン以外の観客にはゴチャゴチャになって分かりにくいのも確かであった!
ぼくのチケット代は、2200円出してもいい作品でした。
星印は、3ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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