アニメ版よりも実写版のこの作品の方が数倍楽しい内容となっていた!
ウィル・スミスのランプの魔人役がピタリと嵌まり、この作品をより楽しくするのに多大の貢献をしているのだ。
孤児のアラジン(メナ・マスード)は、今日もバザール(街頭市場)の中で愛猿と組んで巧みな手段で盗みをはたらいている。しかし、それは生きるための術であり、より貧しい境遇のこどもたちに、盗んだ食べ物を分け与える優しい青年だった。そんなアラジンが、バザールである出来事から可愛らしい女性ジャスミン(ナオミ・スコット)を、王女とも知らずに助け恋をしてしまう。ジャスミンをお城で生活する侍女と勘違いしているアラジンは、彼女に会いたくて無断で城内に潜入し、王位を狙う大臣ジャファーから捕まり、砂漠の果てにある洞窟の中の小さなランプに潜むランプの魔人ジーニー(ウィル・スミス)を呼び出すよう命じられる。しかし愛猿のふとした失敗から洞窟内は崩壊しはじめ、辛くも助かったアラジンはジャファーから逃れランプを自分の物にする。アラジンはランプからジーニーを呼び出し、ジャスミンとの恋の成就を願う。ジーニーはアラジンを最果ての国の王子に変身させ、ど派手な行列を組ませお城に乗り込ませる。すこぶるつきに陽気なジーニーは、自分もジャスミンの侍女に恋してしまい、てんやわんやの大騒動となる。しかし、邪悪なジャファーはアラジンとジーニーの計画を妖術で見抜き、自分が王位を簒奪するためランプを手に入れジーニーを虜にしてしまう。絶体絶命の危機に陥ったアラジンとジャスミンだったが・・・。
航海する小さな帆船で、ふたりの子供に<アラジンと魔法のランプ>の話しを聞かせる父親のシーン(これはいい伏線となっているのだ!)からはじまるこの作品は、CG技術をふんだんに使いエキゾチックな大昔の中東の町並み、空飛ぶ絨毯、ランプから出現する魔人などで視覚的に酔わせてくれながら、ガイ・リッチー監督独特のテンポの早い演出によって老若男女問わずに心から童心にもどって楽しむことの出来る娯楽作品となっていた!中でもウィル・スミス扮する魔人ジーニーの演技は、彼なくしてはこの作品の成功はなかったであろうと思わせる、圧巻のパフォーマンスを見せてくれるのだ!ブラボー!ウィル・スミス。この作品をこんなに楽しませてくれて感謝感謝!
ぼくのチケット代は、2400円出してもいい作品でした。
星印は、4ッさしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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