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ハンターキラー 潜航せよ

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   2019/04/16

衛藤賢史のシネマ教室

ロシアでクーデターが発生し拘禁されたロシア大統領を秘密裏に救助する指令を受けた、アメリカの原子力潜水艦ハンターキラーとネイビーシールズの活躍を描いたベストセラー小説の映画化のこの作品は、超一級のサスペンス性をもつエンターティナーな内容に仕上げており、このジャンルのファンには文句なしにお勧めできる映画となっている!

ロシアのコラ半島沖で、アメリカとロシアの原子力潜水艦が同時に爆発された。その究明のためアメリカ海軍少将フィスク(コモン)は、自分が育て上げたジョー・グラス(ジェラルド・バトラー)が艦長である攻撃型原潜(ハンターキラー)「アーカンソー」を派遣する。国家安全保障局の才媛ジェーン(リンダ・カーデリニ)は、その事件を知り驚愕する!と言うのはロシア大統領がその頃コラ半島を訪ねて、国防相と会う事になっていたのを掴んでいたのだ。国防相のクーデターの恐れありと判断したジェーンはフィスクに現地偵察を進言し、ネイビーシールズの精鋭を送り込む。一方コラ半島沖に派遣された「アーカンソー」は、爆発されたロシア艦からアンドロポフ艦長(ミカエル・ニクヴィスト)らを救出する。探査の状況からロシア艦は内部爆発であるテロであるのが分かる。陸海からの状況報告から国防相らの一派によるクーデターと判断したフィスクとジェーンは、拘禁されたロシア大統領の救出をジョー・グラスとネイビーシールズ隊長ビーマン(トビー・スティーヴンス)に命令する。一触即発の危機的状況の中、ロシア国内に潜入したネイビーシールズとハンターキラー「アーカンソー」による陸海からの困難な救出作戦がはじまったが・・・。

海でのハンターキラー艦内内部の緻密な描写を主軸にしてドラマを展開しながら、陸でのネイビーシールズでの活動をも描く内容に、加えてアメリカとロシアの両国の内部分裂をも描写するという!ある意味てんこ盛りの内容は一歩誤ればバラバラの大味な構成となる恐れもあるのだが、この作品に限っては大成功したと言っていい出来栄えとなっているのだ。この3つを見事に調和させ、全編ハラハラドキドキ手に汗にぎる内容に仕上げながら、戦争回避の努力をする人々へのオマージュなエピソードをも挿入させた、ドノバン・マーシュ監督のかっこいい粋な演出力に脱帽してしまう!すべてにスケール感たっぷりのこの作品は、絶対映画館で見るべきです!と強力にお勧めしたい、超一級なエンタティメントとなっていました。
ぼくのチケット代は、2600円出してもいい作品でした。
星印は、4ッ半さしあげます。

5点満点中4.5点 2600円

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