痛快青春コメディとしてリニューアルした新スパイダーマンは、シリーズ化されそうな内容となっている。
15才の高校生ピーター・パーカー(ジョン・ワッツ)は、けっこう成績優秀なのだが親友のネッド(ジェイコム・バタロン)共々オタクで浮いた存在。学校一の美少女リズ(ローラ・ハリアー)に夢中なのだが、リズは街で困った人を助けるスパイダーマンのファンでピーターには無関心。ピーターは自分がスパイダーマンと言えずイライラ。その頃、ある事から金持ちや権力者を憎むトゥムス(マイケル・キートン)はバルチャーとなって、アベンジャーズが戦った宇宙人の強力物質を回収して改良した最凶武器を悪者たちに売りさばく武器商人として君臨していた。
ピーターはアベンジャーズの見習いとしてアイアンマンことトニー・スターク(ロバート・ダゥニー・Jr)からパワーアップしたスパイダーマン・スーツをプレゼントされ、もう舞い上がってしまっていっぱしのアベンジャーズ気取りとなり、メイおばさん(マリッサ・トメイ)に内緒で<実はバレてる>家を抜け出し、チマチマした活動でないでっかい悪人退治をしたいと考える。そんな中、ピーターはバルチャー一味の最凶武器の事を知り、その武器を使ってアイアンマンを滅ぼそうとしている企みのことが分かり、親友のネッドを助手にして立ち向かう決心をしたのだが、そこは高校生のふたり、なかなかうまくいかない。バルチャーは偶然ピーターがスパイダーマンであることを知ってしまい、ピーターを狙ってくる。
刻一刻バルチャーの魔の手がピーターに迫る、さあ高校生スパイダーマンのピーターはバルチャーをやっつけることが出来るのか・・・?
アイアンマンが考案した機能満載の新調スーツを着こなせなくて悪戦苦闘するピーターのスパイダーマンの行動などコメディ仕立て満載のこの作品は、カラッとした明るい新スパイダーマン・シリーズとなっている。
ヒーロー物であるが、残酷なシーンはあまりなく青春学園ドラマの延長線上の明るくさわやかでドジなニュー・ヒーロー誕生の作品となっていて、誰が見ても楽しく鑑賞できそうなエンタティメント作品となっている。
ぼくのチケット代は、2000円出してもいい作品でした。
星印は、2ッ半さしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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