つい先日、世界中をハラハラさせたスコットランドのイギリスからの独立騒ぎも、一応落ち着くところに落ち着いたというか?イギリスに残ることとなりましたが、イングランドというよりもキャメロン首相がオロオロの状態でしたね。
そんな所に話題のスコットランドを舞台にしたミュージカル映画『サンシャイン』の登場!タイムリーな上映になりました。
スコットランドの田舎街リース。イギリス軍に従軍し、アフガニスタンに赴いたデイヴィーとアリーが戦地から帰還した。結婚25周年を迎え銀婚式のパーティを企画中のデイヴィーの両親ロブとジーンにとって最高にうれしいプレゼントになり、家は一気にお祝いムードが高まる。さらにアリーはデイヴィーの妹で看護士のリズと恋愛中で結婚を申し込むつもり。リズはリズで大好きな兄に同僚のイングランド出身のイヴォンヌとの仲を取り持とうとしていた。豊かでないが絵に描いたような幸せに包まれた家族。
ところが銀婚式のパーティでとんでもないことが起こってしまう。父のロブに24歳になる隠し娘がいることが分かってしまう。激怒したジーンはロブに対する不信感をつのらせ夫婦の危機が起こる。そしてそのパーティの出席者の前でリズに結婚を申し込んだアリーは、リズから拒否され大恥じをかいてしまう始末となる。活発なリズは、このスコットランドの田舎街で一生を過ごすよりも広い世界に羽ばたきたい希望があり、アメリカのフロリダの大学病院から採用の通知をもらっていたのだ。
デイヴィーはイヴォンヌと愛し合う仲になっていたが、故郷のロンドンへの郷愁があるイヴォンヌはスコットランドで一生過ごすことに躊跨もありスムーズにいかない。
深い絆で結ばれたはずの家族・恋人たちの仲がバラバラになりはじめる中、それぞれが己れのエゴについて考えはじめる出来事が生じた・・・。
スコットランド出身のプロクレイマーズの曲を中心にした、このミュージカルは今ひとつイングランドの下に置かれたスコットランドの人々のアイデンティティの社会意識をベースにしながら、人生は甘いことばかりでないが、誠実に生きようとする庶民階級の人々への愛と賛歌を謳いあげる、庶民ミュージカルの佳作となっています。
ばくのチケット代は、2,100円を出してもいい作品となっています。
星印は、4つさしあげます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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