出す小説すべてベストセラーとなる東野圭吾の同名小説を、『正欲』の岸善幸監督が映画化した作品です。殺された被害者の娘と、容疑者の息子がバディとなるあり得ない関係から、解決したはずの殺人事件の真相に迫る、という異色の内容の作品です。
一流の広告代理店に勤務する倉木和真(松村北斗)は、父の達郎(三浦友和)が都内の弁護士・白石健介殺人事件の犯人として逮捕されたことを知らされる。この事件を担当した警視庁捜査一課の刑事・五代努(柄本佑)の調べで達郎が自白したのだ。さらに、30年前の1984年に起きた愛知県の殺人事件<逮捕された犯人は留置所内で自殺>も自分の犯行と自白した。だが、殺人犯の息子として週刊誌に書かれて自宅待機となった和真と、殺された被害者の娘・白石美令(今田美桜)は、事件の解決に違和感を覚えていたのだ。
【なぜ父は、殺人を犯したのか?】
【なぜ父は、殺されないといけなかったのか?】
出会ってはいけない!容疑者の息子と被害者の娘が出会った時!解決したはずの事件の真実が、30年前の冤罪と思われる事件をキーにして動き出す。和真と美令は、30年前の事件を探ろうと愛知県を旅する。また、刑事の五代もこの事件を捜査の鍵としていた。そして、和真と美令の思考が刑事の五代努の思考と重なる時に・・・。
岸善幸監督は、現代の事件と、時効の成立している30年前の殺人事件の、複雑に交差する事件を丁寧な描写で描いていく。そのうえで、和真と美令の複雑な気持ちを情緒的に描き出す。加えて、五代の警察としての理論的な推理の描写が入り、複雑に絡み合う内容の作品となっているのだ。
ぼくのチケット代は、2400円出してもいい作品でした。
星印は、3ッ差し上げます。
閑話休題!!
余計なことですが、岸監督の『サンセット・サンライズ』(2025)をお勧めします。コロナ禍の田舎町のドタバタを描いて、メチャ楽しい作品なのです。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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