今回は、昨年6月に国連の教育科学文化機関、ユネスコから食文化創造都市に認定された
臼杵市の取り組みについて、臼杵市政策監の佐藤一彦さんにうかがいました。
ユネスコは「創造都市ネットワーク」という取り組みを実施していて、音楽や工芸など7分野において、
固有の文化を持ち、それを活用している都市を創造都市としてネットワークへの加盟を認定しています。
現在国内では10都市が加盟していて、食文化の分野では山形県鶴岡市に次いで2例目の認定です。
味噌や醤油づくりなどの醸造業が盛んな臼杵市では、地域資源を生かした産業振興をしていこうと、
第一次産業の有機農業の振興で循環型農業を構築しました。
また、「きらすまめし」や「黄飯」などの郷土料理である和食を提供するお店が多く残っています。
これらの点が評価され、認定されたんですね。
臼杵市は有機農業の先進地域で、市が「土づくりセンター」を運営し、ほんまもん農産物認証制度を制定していて、
新規の就農者も多く、前向きに農業に取り組まれている方も多いそうです。
今年の2月には臼杵市食文化創造都市推進協議会も発足し、地産地消の強化や、
意識向上のために語り部の養成、次世代の子供たちに残すためのアーカイブの作成などに取り組まれます。
先月はシンポジウムが開かれ、高校生も参加し積極的に意見が交わされました。
認定都市として盛り上がりを見せている臼杵市ですが、大型連休中には「春のうすき食文化フェス」が開催されます。
市内の飲食店がおすすめメニューとそれに合う地酒の組み合わせを提案する「臼杵の食と地酒で楽しむマリアージュ」や
市内4社の酒蔵による「蔵出し即売会」、「しゃもじde味噌すくい」など様々なイベントが盛りだくさんです!
佐藤さんは「認定はゴールではなくスタートです。食文化創造都市として国内外問わず情報を交換して、
臼杵市が食文化を軸に次世代への継承、発展が出来るように活動していきたい」と話していました。
臼杵の食文化の魅力を改めて知ることができる貴重な時間でした。
佐藤さん、ありがとうございました。
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