宮崎監督が［スタジオ・ジブリ］（１９８５）を立ち上げる前に、監督した最初の劇場版アニメです。［ルパン］シリーズの２作目となるこの作品は、興行成績がふるわず＜お蔵＞作品となり、５０年ぶりに大型スクリーンによみがえった＜お宝＞作品となります！

時が止まったようなヨーロッパの＜カリオストロ公国＞の田舎道を、ルパン三世と次元・五右ヱ門がのんびりと車を走らせていると、猛スピードでウェディングドレスをなびかせた美少女の運転する車が追い抜いていき、追跡する車群がつづく。ルパンたちは、その美少女である＜カリオストロ公国王女・クラリス＞を救う。意にそまぬ結婚式からクラリスは逃げ出していたのだ。だが再び捕らえられたクラリスは、結婚相手である公国の支配者であるカリオストロ伯爵から、鉄壁のカリオストロ城の最上階に閉じ込められる。実は、ルパンたちはこの公国が密かに印刷している世界中の貨幣のニセ札を狙って来ており、峰不二子も同じ目的で侍女に化けて城に潜入していた。同じ頃、銭形警部も国際警察に派遣されニセ札の出所を探り公国を怪しんでいた。ルパンたちは、目の前で拉致されたクラリス救出に作戦を変更し、鉄壁の守りを固めたカリオストロ城に忍び込むが、様々な仕掛けをほどこした城の内部構造に苦しむ。そんなルパンたちを、不二子も銭形も一時ルパンたちと組んで一緒になってクラリス救出を手伝うことになる。だが、カリオストロ城の鉄壁の守りは並大抵でなく、ルパンたちの共闘作戦は絶体絶命の危機に襲われる。さあ！ルパンたちはクラリスを救出し、ニセ札を探し出すことが出来るのか…。

宮崎演出の定番である空飛ぶシーンや、息継ぐ暇もないダイナミックな展開を満載させた流れの原点をこの作品は詰め込んでおり、後のジブリ作品に見る片鱗を随所に挿入させていたのだ！この作品が興行成績がふるわなかった、当時のアニメが子供の物であり大人も楽しむアニメの概念から外れた内容であった先駆作品であったのが原因だったのです。アニメが映画ジャンルとして確立した今こそ見るべき作品と思う時期に見れる事は宮崎ファンにとって最高のよろこびになる上映となっていたのです！

ぼくのチケット代は、２３００円出してもいい作品でした。

星印は、４ッさしあげたい作品となっています。