トム・クルーズが特殊メイクの老人ディガーを演じる風刺映画です。
アメリカの石油発掘会社のCEOの大金持ちで傲慢なディガー・ロックウェル(トム・クルーズ)は、世界中の富を独占する実業家で、アメリカ大統領(ジョン・グッドマン)からも厚い信頼を寄せられ、政権中枢にも大きな影響力を持つ老人だ。そんなディガーだが愛する老猫のため湯水のようにお金を使う一面を持っていた。ところが、世界の富を独占したい欲望が引き起こした、アラスカの石油採掘のために巨大氷塊を爆発させたために、ひび割れしたアメリカの一つの州よりも大きい氷山が流れ出て猛スピードで、ヨーロッパへ迫る中、ディガーは、大統領からその尻拭いを命じられ、世界を救うべく立ち上がるが。ディガーを叩く目的の世界会議で、ディガーの雇われ科学者ガネシュ(リズ・アーメッド)の、ディガーの石油会社の巨大氷塊の爆発により発生した巨大氷山の漂流を暴露され、ディガーの渾身の演説が始まるが・・・。
『DIGGER ディガー』の内容は、アレハンドロ・G・イニャリトゥの強烈な人間喜劇である。標的になるのは、ディガーの欲望の描写でなく、その前で露わにされるのは、人間の愚かさ、すべての人間が持つ欲望、都合のいい自己正当化をあざ笑いながら、理性よりも感情が先走り、事実よりも『自分に都合の良い物語』を、ディガーが暴露していくシーンに表現されているのだ。きちんとしたストーリーを期待した観客にとって、分かりづらいストーリー構成になっていると思うが、トム・クルーズもアカデミー賞が欲しいと思い、応援したくなる作品でした。
ぼくのチケット代は、1900円出してもいい作品でした。
星印は、3ッ半差し上げます。
“映画評論家ではない”衛藤賢史先生が「観客目線でこの映画をどう見たか?」をお話するコーナーです。
星:観客目線で「映画の質」を5点満点で評価
チケット代:観客目線で「エンターテインメント性、楽しめるか?」を評価(1,800円を基準に500円から3,000円)
【衛藤賢史プロフィール】
えとうけんし・1941年生まれ・杵築市出身
別府大学名誉教授
専門:芸術学(映像・演劇)映画史
好きな作家:司馬遼太郎/田中芳樹
趣味:読書/麻雀/スポーツ鑑賞/運動
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