OBS大分放送

1.開催日時
2025年3月17日(月)13時~15時11分

2.開催場所
大分放送 5階セレモニーホール

3.出席者
委員総数  8名
出席委員数 8名

<出席委員の氏名>
伊藤安浩 委員長、是永幹夫 副委員長、下川宏樹 委員、児玉憲明 委員、藤本 保 委員、平松まゆき 委員、小笠原順子 委員、リヴィア清水夏子 委員

<放送事業者側出席者>
猪俣知三 代表取締役社長、兼子憲司 常務取締役 報道局長、篠原真治 メディアコンテンツ局長、北里邦寿 コンテンツ部、黒田隆司 番組審議会事務局長

4.議題
[1] 番組審議
テレビ番組:JNNストーリーズ「豊後南画への招待」
放送時間:BS-TBS 2025年3月9日(日)10:00~10:54

[2] 業務報告
(1)2~3月のニュースや番組について
(2)視聴者・聴取者対応報告(1・2月)

[3] 退任委員挨拶

[4] 次回日程について
日時:2025年4月21日(月)午後1時~
会場:大分放送 5階 セレモニーホール

5.審議の概要
<番組内容>
江戸時代、日本の絵師たちは保守的な風潮に飽き足らず、中国の絵画を学び、新たな表現を模索しました。そうして生まれたのが南画(文人画)で、世俗を離れた情景を描き、詩や書と調和させた「詩書画一致」を目指す芸術です。
この南画で人気を博したのが、大分県(豊後国)岡藩出身の田能村竹田(たのむら ちくでん)です。彼は儒学や漢学に精通し、南画を奥深い芸術へと昇華させました。その名声は全国に広まり、多くの弟子を育てます。竹田の流れをくむ作品群は「豊後南画」と呼ばれ、大分県内で発展しました。作家・野上弥生子はエッセイで、竹田を「冷徹な理想主義者ではなく、情熱的で人間味あふれる人物」と評しています。また、日本文学研究者のロバート キャンベル氏も豊後南画の魅力を語ります。現在でも豊後南画の名作が県内各地に残されており、今、その歴史や文化的価値が再評価されています。番組では、書にも造詣の深いタレント中山秀征さんが豊後南画の世界を堪能します。

<委員からの主な意見>
〇タレントの中山秀征さん、地元の矢野大和さんの起用、それからロバートキャンベルさん、長崎の学芸員の方も登場し番組への親しみやすさと、学術的な背景のバランスが非常に良く、誰が見ても楽しめる番組になっていた。

〇日本遺産に豊後南画は絶対入ってほしいと思う。そういう意味では、この「豊後南画への招待」という番組を、まず1人でも多くの県民の方に見てもらうための何か方法はないのかと思う。

〇野上弥生子さんと高山辰雄さんの動画で日本画の中における南画という位置が、より明確になった。

〇竹田の頭料理の紹介は良かった。絵だけでずっと番組を攻めるのではなく郷土の食文化を入れている。この食文化を入れることは竹田の風土を連想させ良かった。

〇初めからストーリーの筋がしっかりとあり、背骨も1本はっきりとして、その背骨の途中で出てくる方の解説がとてもわかりやすく、適材適所で一層全体の輪郭がはっきりしたと感じた。

〇まさに「豊後南画への招待」というタイトルがぴったりな内容。このようなご招待をいただいて本当にありがとうございますと思った。南画の知識がなくても最後まで難しい気持ちにならずに見ることができ、何か入口は柔らかく、でも後半に行けば行くほど南画をどういうふうに見てどう楽しむのかっていう深いところに連れて行ってくれた。

〇竹田という町は、茶道は織部流だったり、キリシタンだったり薪能だったり、そういったいろんな文化や歴史を育んだ。だからこそここまで花開いた。南画だけでなく竹田に対して、すごく興味もかきたてられるいい内容だった。

〇何より驚いたのがロバートキャンベルさんの日本語。お使いになる一つ一つの言葉の美しさ、発音もとても綺麗ですし、一つ一つが美しいし難しいし、日本人として、もうちょっと日本語勉強しないといけないなと思いながら拝見した。

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