9月の大分放送番組審議会は、当初、9月21日(月)に開催する予定でした。しかし、大分県内では新型コロナウイルスの新規感染者数が、8月21日に215名と過去最多となりました。9月9日には50名まで減少しましたが、依然としてステージ4の状況でした。このため、感染防止のため例会を中止し、番組審議会委員に弊社制作の番組のDVDを郵送して、ご意見やご感想を寄せていただきました。委員の名前と視聴番組です。
1.大分放送番組審議会委員
伊 藤 安 浩 委員長
是 永 幹 夫 副委員長
伊 藤 京 子 委員
神 田 岳 委 委員
小田圭之介 委員
板 井 良 助 委員
藤 本 保 委員
児 玉 憲 明 委員
2.議題
[1]視聴番組
テレビ番組 OBS制作「チャレンジSDGs海だ!山だ!OBS夏の大冒険スペシャル」
放送日時 2021年8月29日(日)午後3:00~4:00
[2]次回日程について
日時:2021年10月18日(月)正午
会場:大分放送 本社5階 セレモニーホール
3.視聴番組概要
県内在住の小学生6人が、夏休みを利用して、大分県内の豊かで雄大な自然を体感しながら、普段の生活に海や山や川がどのようにかかわり、どんな役割を担っているのか、環境問題について学び、SDGs(持続可能な開発目標)について、考える一歩にしてもらおうというものです。
〈委員からの主な意見〉
○本当に素晴らしい企画だと思いました。以前から17年間続いていた、歩いて100キロ踏破に挑戦する子どもたちが、一緒に声を出し合って、協力し合いながら、困難を克服する姿も素晴らしかったと思いますけど、今回は大分の自然の中で子どもたちがいろんな事を実体験で学ぶということが見えました。大きくは庄内と湯布院という山の世界と、それから海である佐伯市で、どちらでもいろんな経験そのものは調理をしたりであったりとか、釣りをしたりしてその後、釣った魚を調理するということで、番組の中でも食育というのがありましたが、本当に生きた食育。そしてその中にSDGsという大きなテーマの中に、なるほど、これならこれを観てる子どもたちにもSDGsのその意味が伝わるだろうし、自分たちが日頃やってることの中から感じとっていける。そして、それがそのままそうなるんだということを実感出来てるだろうなと思いました。そういうことが伝わってくる内容でとても素晴らしかった。やっぱり、毎年100キロ歩く番組を見て毎回涙しますが、今回その涙する場面はありませんでしたが、爽やかさが残りました。でもインパクトがあって、多くの人たちに内容が素直に伝わっただろうと感じました。
○自然を学ぶということで、海の豊かさ、それから陸の豊かさがあって2つにわかれてたと思いますが、それぞれ当たり前っていうと当たり前の内容が流れてきたと思いました。もうほとんど報道されているようなこと。ただ、貴重なのは子どもたちがその現場で体験するということが画になり、そして直観的に返ってくる返事がとても素晴らしかったと思います。。それが子どもたちも真面目に地球環境の事を考えてるとか、食品ロスを考えているとか、小学生が食品ロスの事を考えるのかって驚きもありましたが、非常によくまとめられて、良い番組だったと思います。ただ、そういう課外活動的な今回の番組ではいいと思うんですが、普段の小学校の教育の中で、そういった現場に体験できるような、そういう授業時間の必要性を感じました。
6名の小学生の体験談でしたが、もっと小学校の学年、これについては3学年、次は4学年っていって小学校にいる間に今回のメニューを全て体験できると地球を将来の為に守っていくような大人が生まれてくるんじゃないかなという感じを持ちました。
それから将来何をしたいかって質問もあり、いろんな気付きの中で、さすがにそのIT世代で、それからSNSとか、子どもたちが感じた事を広げていきたいとか、拡散させていきたいということで最後にナレーションでもまとめがあったと思うんですが、小さな気付きが将来、大きな社会の形になっていくということをこの番組が期待してるっていうことのまとめだったと思います。今までの番組とは違ったんですけれども、非常に内容の濃い番組であったと思いました。
○大分の自然の豊かさとか大切さを考える上で、やっぱり子どもたちの視点で見るのはわかりやすいし、非常に良いなというのが率直な感想です。多分、空撮はドローンと思いますが、結構、いろんなところで見慣れないアングルというかドローンの映像が出てくるところもなんかついつい引き込まれつつ、なんか割と地味な展開だったけど最後まで見てしまうみたいな感じでした。最後に未来の地球のためにできること、子どもたちがいろいろ発表しましたけど、ここでほとんど全部ゴミ拾い、ゴミ関係だったので、チャレンジSDGsという感じでいくと、ここでもう少しいろんな多様な意見が出てくるような仕掛けがあっても面白かったのかなと思いました。これは「歩こうおおいたチャレンジ100キロ」の代替番組みたいな位置づけになるんでしょうか。これはこれで非常に面白かったんですが、やっぱり何日間かみんなで一緒にやって成長しながらいろんな個性が見えてる、あの番組はすごく楽しみなので、またコロナが落ち着いたらぜひ復活させて欲しいなと思いつつ、見ました。
○番組を視聴して二点あります。一点はトマト農家に行ったトマトが苦手な女の子が食べて美味しいって言われたら、いや苦手ですみたいな。そしてオフショットになってカメラ回ってないですよって言われてからも結局、捨てるに捨てれなくて、二口、三口って食べ進めていくのをカットが切れてからカメラマンさんがずっと追っててくれたのが、一つ良いSDGsの見本なのかなと。無理やりSDGs、SDGsと押しつけるんじゃなくて農家さんを見て、自分でもいで、こんなに大変で作ってるんだっていうことで捨てられなくなるっていうのも一ついいゴミをださないとかいうことについてはいいことなのかなあと思いました。もう一つは、釣りライター協会の野村さんが出られてて、これ釣れなかったらどうしようと思ってヒヤヒヤしたのが一個と、釣れたら、我々臼杵市に住んでいる人間からしたら、絶対リリースするぐらい小さい見たことない金魚くらいのカサゴを釣り上げて、その時は「それ食べるの?」と首をかしげましたが、後からパエリアになった時にサイズ的には丁度良かったと思いました。あれはSDGsで言えば、もしかしたらリリースの方が正しかったのかなと。今、幼魚を取るなというのが一つあるので、それもちょっと感じましたけど、面白かったと思います。
○夏休み恒例の「歩こうおおいた、チャレンジ100キロ」とは是非、別に番組で毎年やってほしいなと思いました。個人的な話ですが、実は文科省の大きな改革である意味、文化庁に負けないくらい予算もってる子どもゆめ基金というものを前に生活していた、秋田の時も大分に帰ってきても三回使わせてもらい、きのうも玖珠町の教育長と話しましおたが、日中韓東アジア文化都市が日中韓三か国なので、童話交流事業っていうのをもう20年やっています。東京に行った日本の子どもたちも、中国の子どもたちも韓国の子どもたちも集まって、東京と山形、東京とどこかっていうのがコンセプトです。玖珠町は童話の里ですので、これは是非にということで働きかけしにきましたが、今回、拝見した番組がすごいと思ったのは、陸の豊かさ海の豊かさ第一部、第二部ですけど、感じる気づくというか、難しい教えじゃなくて、その事を大事に、感性を大事にしているところです。それこそ、湯布院で活躍する、県外でも有名なシェフが、野菜が痛いって言わない切り方なんかも非常に具体的で面白いと思いました。大人にとっても新発見はたくさんありました。それとやっぱり、第二弾、第三弾、毎年。毎年が無理であれば三年に一回。例えば佐伯市の佐伯蒲江半島の先に江戸時代の伝統漁法のカゴ漁というのがあるんですが、昔はほとんどSDGsなんか言わなくても、ほとんどが環境保全で皆さん暮らしや働き方をやっていたので、これ今回は大分学研究会の楢本さんに頼んで、佐伯の若いNPO法人と組んでカゴ漁の体験も大分の子どもたち体験できるように文化庁の兼ね合いでやる準備をしています。また、OBS、これはグループ会社のメディアワークさんですが、OBSメディア21の方には去年、色彩大分ライブって、くじゅう山系の源流の水の一滴が最後は鶴見崎灯台の先まで行くと。大分県内の国東も含めて全部水の一滴が旅をしながら、少女の想いと重なるのを音の泉ホールで開催した県民芸術文化祭の閉幕でやって、その時にもOBSメディア21の方に大変お世話になりましたが、そういう事も知っていれば、SDGsの啓蒙に役立つことにつながると感じています。湯布院に樹齢千年の杉の大木があるんですね。これ、ドローンで見事に撮ってくれて、これ多分、湯布院町活性化の仕掛け人の一人、中谷健太郎さんらに渡すと湯布院の宝の映像として大事にしてもらえるんじゃないかと思うぐらいに立派に撮ってもらいました。私自身が特に地域の伝統的なものを大事にしてやっていますが、自然体験があるかなしかで、その後の人生に大きな影響を与えるような気がします。実は、東京に住んでいる甥が、この前遊びに来たんだけど、スマホばっかりやってて、どこかに遊びに行くと聞いたら、歩くの疲れるからとか5、6歳の男の子がそんなことを言ってるというんで大変だと思いました。早く帰りたいみたいなこと言って戸惑いました。大分県内以外のどの県でも海や山の魅力はあると思うんですけど、この番組はやっぱすごいなと思いました。これはちょっと新たな番組として、生意気ですが、「歩こうおおいたチャレンジ100キロ」とは別番組で、一緒に是非続けてほしいと思います。
○「歩こうおおいたチャレンジ100キロ」ができなかったので、この番組を制作したと思いますが、それに代わる大分の自然に触れSDGsを知る良い企画だったと思います。6人の小学生が山あり、海ありの大分県の自然に触れるという良い番組だったと思います。山はあるけど海はない県、海はあるけど、あんまり山はない県もある中で、本当に山あり、海ありの大分っていうのは自然の教科書だなあというふうに改めて思いました。男池湧水群では、水が綺麗すぎて、魚が住めないとかいうのは驚きでした。生活用水、農業用水に使われてるっていうこと。それから湯布院町では野菜の収穫をしたり、料理人の新江憲一さんにこういう野菜の良い切り方を教えてもらったりする場面がありましたが、新江さんが子どもたちに野菜が痛いって言わない切り方があるっていうことを言ってたんですけど、これプロの言葉だなと思って、すごくいいなって思いました。それから佐伯市の「はざこネイチャーセンター」では、プラスチックのゴミを見せて、これどこから出てきたと思う、どこで見つかったと思うって、これウミガメの糞の中から出てきたものだっていうそれだけそのプラスチック汚染が進んでるっていうこと。また、野外施設で。メスティンを使った料理作りですかね。パエリアを作る場面があったと思うんですけど、その場面でフードアドバイザーの人から学校でも習ってると思うんだけれども「いただきます」のその本来の意味ですね。これを教わったり、非常にいい経験ができたんじゃないかなあと思いました。その事は子どもたちの言葉からも分かったし、あの最後の発表がありましたよね。一人一人の子どもたちが自分の経験から学んだんだなということがはっきりわかったので、大変いい番組でした。
二つ気になったところがあります。一つは、湯布院町の野菜の収穫っていうか野菜の場面で、それぞれの場面ごとにちゃんと子どもの、ああ、これが子どもの学びだっていう言葉なり、あるいは大人の言葉がありましたが、湯布院町の野菜の場面だけそれがありませんでした。後の方で出てきたのでちゃんとあの場面でも子どもにはこういう学びがあるのがわかりましたが、そこでその言葉が出てきてなかったのでちょっと惜しい感じがしました。それからもう一つは文ちゃんです。何年も、もう子どもたちと100キロ歩いて、それからベテランでね、多分テレビの作り方っていうか番組の作り方もよく知ってるだけに、ちょっと何て言うのかな、先回りして子どものいい発言を引き出そうとして、ちょっと先回りしすぎて誘導的な質問がちょっと多かったかなと思います。もうちょっと待って、子どもの生のリアルな言葉を引き出してもよかったのかなと思います。そこがちょっと気になりましたが、全体としてはとてもいい番組だったなと思います。放送のタイミングも実際には学校始まってるんだけど8月29日っていう夏休みの終わり、子どもたちにとっては2学期の初めの時期に放送されるっていうこのタイミングも、放送する側として考えられてるんだろうなっていうのは伝わってきて、大変良い番組だったと思います。
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