令和7年度「第36回大分放送文化・スポーツ振興財団 助成金贈呈式」が5月27日 大分放送本社で開かれ、新規の4団体を含め県内10団体に助成金が授与されました。
私共は、放送メディアとしての企業活動は勿論のことですが、地域社会に貢献する事業に取り組むことも大切なことだと考え、平成元年に財団を立ち上げ、平成24年には一般社団法人に移行。大分県の文化・芸術・学術・教育・スポーツ等の発展及び育成、並びに地域環境の保全に寄与することを目的として、これまでに延べ374の団体と個人に助成金を贈呈してまいりました。また、助成事業による活動実績は、その成果などをまとめた冊子を製作し、知識の普及や啓蒙・啓発に役立てていただいています。これからも当財団の助成事業が、大分県の文化活動発展の一助になればと願っております。
今年度の助成事業は次の通りです。
[1]「2025ファミリーコンサート」「第48回定期演奏会」
<申請者>
大分交響楽団
理事長:倉内 芳秋
ファミリーコンサートは、オーケストラを通じてクラシック音楽に興味を持っていただけるよう親しみやすい曲を演奏し、ご家族で楽しんで頂く事を一番の目的としています。年齢による入場制限はしておらず、日頃、生の演奏を聴く機会の少ない障がいのある方や、児童生徒を団体で招待しています。今回は「川・湖・水」を主題とし、それに関連する楽曲を演奏。楽器体験や指揮者体験コーナーも予定しています。
定期演奏会は、弊団が活動の目的に掲げる「大分の文化力向上」を達成するため取り組んでいる重要な事業です。今回は、プラームスの交響曲第1番を中心にプログラムを組み、弊団との信頼も厚い大分芸短大教授の森ロ真司氏を指揮者に迎え公演します。
(1)「2025ファミリーコンサート」
日時:2025年6月1日(日) 14時開演
場所:大分市 iichikoグランシアタ
(2)「第48回定期演奏会」
日時:2025年10月26日(日) 14時開演
場所:大分市 iichikoグランシアタ
主催:大分交響楽団
[2]『ポランティアによる森林づくり事業』
<申請者>
公益財団法人 森林ネットおおいた
理事長:大友 進一
ボランティアによる植樹活動を行うことにより、県下ボランティア活動を推進するとともに健全な森林や緑を造成して地球温暖防止の一助とする。また、都市住民をはじめ多くの人々に森林や緑にする一層の理解を深めてもらうことを目的とする。
日時:令和8年3月中旬(緑の募金強調月間中、緑化推進強化月間中)
場所:大分県県民の森平成森林公園さくら園(大分市荷尾杵)
主催:(公財)森林ネットおおいた
[3]「第25回記念アルゲリッチ音楽祭」
<申請者>
公益財団法人 アルゲリッチ芸術振興財団
理事長:尾野 賢治
第25回記念音楽祭テーマ
アルゲリッチの軌跡~限りなく地平線へ 過去を学び、現在を生き、未来を描く~
音楽祭の祝祭という意味を捉える時に、平安を祝ぐ(ことほぐ)という意味を25回の節目に考える機会としました。そのなかで、過去戦禍にあった音楽家の作品から受けとるメッセージとは何か、またマルタ・アルゲリッチと歩んでいる軌跡をたどり、音楽祭を通して「音楽が社会にできること」を軸に継続してきた今を見つめ、未来をどのように描くのかを考える機会としたいと思います。
日時:2025年4月20日(日)~7月13日(日)(予定)
場所:しいきアルゲリッチハウス、ビーコンプラザ、iichiko総合文化センター、平和市民公園能楽堂 ほか
主催:別府アルゲリッチ音楽祭実行委員会、公益財団法人アルゲリッチ芸術振興財団、大分県、別府市、大分市
[4]「戦後80年 米国立公文書所蔵の映像資料の解析と公開」
<申請者>
豊の国宇佐市塾
代表:平田 崇英
弊塾は昭和62(1987)年の設立以来、宇佐市出身の偉人や太平洋戦争中に存在した宇佐海軍航空隊等に関する郷土研究を続けている。平成23(2011)年から米国立公文書館所蔵の米軍撮影映像の収集と解析を行っており、毎年5月に開催している「宇佐航空隊平和ウォーク」にて参加された方々に公開している。
今年は終戦から80年を迎えるが、太平洋戦争に関する記憶の風化はより一層進み、人々の関心は薄らいでいるように思われる。そのため、今年度中に下記2事業を行うことで多くの方々に太平洋戦争や宇佐海軍航空隊に関心を持って頂きたい。
事業日程
(1) 米国立公文書館所蔵の映像資料の解析と公開
米国立公文書館所蔵の映像資料には、撮影日時や場所等の記録がほぼ付されていない。そのため、日米双方の史資料を入手して解析を行い、撮影日時や場所、被写体等の特定を行っている。国立国会図書館や防衛研究所等に所蔵されている史資料を用いて、大分県下への空襲や大分県出身の人物等に関連する映像を特定し、それらの映像を公開する。
5月中旬:「宇佐海軍航空隊平和ウォーク」を開催し、新規解析映像を公開(1回目)
5月下旬:防衛研究所等での史料調査
8月上旬:新規解析映像を公開(2回目)
(2) 宇佐海軍航空隊に関連する人物等の調査
宇佐海軍航空隊に所属されていた方々の名簿は現存していない。そのため、防衛研究所等が所属する断片的な史資料から対象者を抽出し、どのような方々が宇佐の地で勤務されていたのかを明らかにする。また、同時に大分県関連の海軍搭乗員の調査も行う。
10月:防衛研究所等での史料調査
12月:上記の史料調査を基にした研究者を招いての大分県に関連する海軍搭乗員の調査
主催:豊の国宇佐市塾
[5]「瀧廉太郎メモリアル・コンサート2025」
<申請者>
「わが心の瀧廉太郎」実行委員会
代表:宮本 修
《瀧廉太郎の思い残し切符の旅~第10回記念》
瀧廉太郎の人生をドラマティックに第一部・対談、第二部・コンサートで構成。
10回目となる今回でもって最終回とし、毎年続けてきた瀧廉太郎の「思い残し切符の旅」の総集編として開催。瀧廉太郎の熱情が、のちの「童謡運動」への高まりを倉出し、我が国の音楽界に童謡・唱歌の音楽文化を定着させる契機となった事業を発信する。
日時:2025年6月29日(日) 14時開演/16時終演
場所:J:COMホルトホール大分 小ホール
主催:「わが心の瀧廉太郎」実行委員会 ホルトホール大分みらい共同事業体
[6]「第7回日韓友好のつどい in OITA」
<申請者>
NPO法人日韓芸術文化交流会
理事長:印 成銀
これまで両国の相互理解を深める目的で、「日韓友好のつどい in OITA」を開催し、民間交流を続けてきた。
7回目となる2025年度は韓国映画評論家協会の方々の協力を得て、韓国傑作映画上映会を開催し、大分県民と市民の皆様が韓国のエンターテインメントを体験出来る2日間になることを願う。また、韓流スターや映画監督が直接、市民と会話し映画の裏話などを聴く貴重な時間になることを期待する。これにより、日本と韓国の相互理解や文化交流に繋がることを図っていきたい。
日時:2026年2月14日(土)~2月15日(日)
場所:大分市コンパルホール(大ホール)
主催:日韓友好のつどい in OITA実行委員会
[7]「子ども能楽教室」「出張能楽教室」
<申請者>
平和市民公園能楽堂共同事業体
ゼネラルマネージャー:中村 輝樹
平和市民公園能楽堂は、毎年「子ども能楽教室(年6回・発表会む)を開講し、能楽公演「能楽の祭典」の開催に併せ、その成果発表を開催。また、大分市内の小中学校(1校)を対象に、能面展示・装束の試着や所作などの体験学習会「出張能楽教室(無料)」を毎年開催するなど、650年を超える日本の伝統芸能「能楽」を広く伝え、後世に残していくことを目的として事業を行っている。
(1)「子ども能楽教室」
令和7年5月~11月の間で6回(発表会含む)、平和市民公園能楽堂で開催
(2)「出張能楽教室」
学校と講師のスケジュールを調整し日程を決定し、学校で開催
主催:平和市民公園能楽堂
[8]「大分子どもの本研究会発足50年記念講演会、及び絵本紹介冊子作成」
<申請者>
大分子どもの本研究会
代表:甲斐 栄
『大分子どもの本研究会』発足50年を記念し、《50年記念講演会》を開催。及び「OBSおはなしワールド」開始からこれまでに紹介してきた絵本の中から選書をし、絵本紹介冊子を作成する。そして、これを大分県下の公共図書館、学校図書館等に広く寄贈し、選書などの参考にしてもらう。
(1) 記念講演会
日時:令和7年8月30日(土) 13:30~15:00
場所:J:COMホルトホール大分 小ホール
(2) 絵本紹介冊子作製
令和8年4月までに完成し、5月『大分子どもの本研究会』総会にて 会員へ配布する。その後、これを県下の公共図書館等へ寄贈する。
主催:大分子どもの本研究会
[9]「Back to the 18th century part8 ~古楽器で聴くクラシカルの調べ~」
<申請者>
カンマームジークoita
代表:永野 伶実
モーツァルトの作品を、モーツァルトが活躍した時代の楽器で演奏する企画。
本公演は、18世紀の音楽(以下:古楽)を、現在の楽器ではなく当時使われていた「古楽器」で演奏するコンサートシリーズで、大分市に古楽を根付かせることを目標に2016年よりほぼ毎年公演を続けている。第8回となる今回は、新たな試みとして古典派音楽を取り上げる。さらに古楽器の中でもレプリカではなく、モーツァルトが実際に活躍した時代に制作され、今も現存する管楽器を使用する。
西洋音楽発祥の地である大分で、作曲当時の音で演奏することにより、音楽の楽しみ方の多様さを広く県民に体験していただくという深い意義があると考えている。
日時:2025年8月30日(土)
場所:大分県立芸術文化短期大学音楽ホール
主催:カンマームジークoita
[10]「たけにしトイレンナーレ」
<申請者>
大分圏清掃整理促進運動会
会長:八坂 千景
私たち大分圏清掃整理促進運動会は、2015年に大分市中心部で開かれた芸術祭「おおいたトイレンナーレ」を機に結成し、毎月10日、白衣をまといトイレの清掃パフォーマンスを続けてきましたが、2025年はこれまでの大分市中心市街地からさらにエリアを絞り「たけにし」(竹町アーケードの西側の略)エリアで新たなアートフェスティバル「たけにしトイレンナーレ」を開催します。
たけにしエリアは、大分市に所縁が深く大分圏清掃整理促進運動の元となる活動を行った芸術家赤瀬川原平も当地にあった「木村画廊」に通うなどゆかりが深く、大分の現代芸術の潮流を作ってきたともいえる地域です。
今回の「たけにしトイレンナーレ」では、トイレ空間を活用したアート作品の制作のほかに、約1か月の会期中に大分のアート、文化に触れる市民講座を開催。会のメンバーでもある菅章氏(前大分市美術館館長)を芸術監督に迎え、トイレのアート作品制作に関してアーティストの選定や作品の制作監修、さらにはアート鑑賞講座を行います。
また、会期中は、音楽や伝統文化、まちあるきなど、会のメンバーによる各種講座「市民講座」を開催します。
会期:2025年9月13日(土)~10月26日(日)
場所:大分市中央町ガレリア竹町商店街4、5丁目(たけにし)周辺
主催:大分圏清掃整理促進運動会
©2025 Oita Broadcasting System, Inc. All Rights Reserved.